GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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不思議の国のレッド

 うららかな春の日。
「遅刻だ、遅刻」
 聞き覚えのある声に、春の日差しでうつらうつらしていたレッドは目を覚ましてそちらを見た。
 白いウサギが…いや、違う…身体はウサギだが…顔はまぎれもなくヒィッツカラルドだ…。
 しかし頭にはウサギと思しき耳がついているし、なにより…スーツじゃなくてベストを着ている。
 ヒィッツウサギは、ベストのポケットから懐中時計を取り出して時間を確認すると、さらに嘆き始めた。
「ああ、もう間に合わないかも」
「おい、ヒィッツ…」
 レッドの呼びかけなど聞こえないように、ヒィッツウサギは木の根元にある洞へ飛び込んだ。
「ちょ…待っ…!」
 追いかけるように洞の中を覗き込むと、意外にも中にはなにもなく、手で探ってみれば深い穴になっているようだ。
「ふふん、やつを追いかけて気軽に飛び込むとでも思ったか。そんな手には引っかから…」
 だれに言うとでもなくそうつぶやいた瞬間、穴から浮かび上がってきたみたいに怒鬼の顔が現れた。
「ようこそ」
 怒鬼は無表情にそう言い、レッドの首に軽く手をかける。
「うわああああ!」
 その瞬間、レッドはぐいと引っ張られたようになって穴の中へ落ちていった。

 そのまま落ちたら尻でも強打するところだが、そこはレッド、きちんと土の地面へ着地した。
「さて…穴の中、のはずだが…普通に明るいし…よもやBF団の地下基地でもあるまいが」
 周囲には毒々しい色のキノコも生えているのだが、孔明の研究成果だとしたらごく当たり前に思えてくる。
 ここからどこへ進んだものかと考えている横を、再びヒィッツウサギが駆けていく。
「遅れた、遅れた」
「あっ、いた!」
 目にもとまらぬ速さで駆けていくのを捕まえようと走り出したとたん、なにかにぶつかった。
「あ、ごめーん」
 大きなキノコの上に水煙管を持ったセルバンテスが座っている。
「おい、眩惑の」
「なんだい?」
 このセルバンテスが返事をしたということは、あのウサギもヒィッツカラルドなのだと確信した。
「素晴らしきが通っていっただろう。どっちへいった?」
「ん?あのウサギのことかな?」
「そうだ」
「教えないこともないけど…」
「教えろ」
「聞いてどうするの」
 そう尋ねられてはっとした。
 どうする?
 あのウサギを捕まえて…レッドはどうしたいのだ?
「つ、捕まえて、皮を剥いで、ウサギ汁にしてやる!」
 セルバンテスは少し目を細め、煙管の先で指す。
「右」
 その言葉が終わるより先、レッドは走り出していた。



 言われた通りに走ってきたはずだが、ヒィッツウサギも見当たらず、周囲の風景も変わらない。
 ようやく開けた場所に出たと思ったら、巨大なテーブルを前にした幽鬼が優雅にお茶を飲んでいる。
「おい、暮れなずむ」
「お前もお茶を飲むか?」
「茶などいらん。ウサギはどこへいった」
「お茶を楽しむ余裕もないとは…それにもう裁判は始まっている」
「裁判?」
 お茶のポットからおかわりを注ぎながら、幽鬼は言葉を続ける。
「今日の大事な裁判だ。裁判長も証人もそろっている…ああ、被告人がまだきてないそうだ」
 たぶんそれだ。
 あのヒィッツウサギは被告人なのだ。
「こいつはおもしろい。やつの裁判の行方、とくと見届けてやる」
 幽鬼の指差すほうへ、嬉々として進みだした。

 森の中の裁判所、という形容がぴったりの場所に出た。
 いつの間に先回りしたのか、水煙管を持ったセルバンテスとカップを持った幽鬼がいる。
「ああ、やっときた」
「え?」
 怒鬼が羊皮紙の巻物を拡げ、重々しい声で裁判の開始を告げた。
「よろしい、証人は前へ」
 一段高い場所にいるのはサニー。
「なんだ、衝撃の娘…」
「女王陛下の前で無礼であるぞ」
 突然、怒鬼に怒鳴られる。
 そこへ息を切らしたヒィッツウサギがやってきた。
「どうもすっかり遅くなってしまって」
「え?お前が被告人で…」
「こやつの悪行の証拠を集めておりました」
 ようやくレッドは自分が被告人なのだと気づいた。
「わ、私がなにを…」
 そこへ幽鬼とセルバンテスが進み出る。
「ウサギ汁を作るつもりだそうです」
「お茶を断られました」
 全員とサニーを見比べていると、サニーは深々とうなずき冷酷な声で言い切った。
「首を刎ねよ」
「ま、まてまてまて!」
 遮ろうとするが、その場の全員がじりじりとレッドに迫ってくる。
 一対一ならなんとかなるかもしれないが、十傑がまとまってかかってきたら勝ち目があるかどうか…レッドの背中を冷たいものが流れる…。

「おい、レッドなんでうなされてるんだ?」
 ヒィッツカラルドの言葉に、本を手にしていた残月が振り向いた。
「ああ、先ほどの大きな物音はレッドが倒れた音であったか」
「で、なんでこいつは倒れてんの?」
「なんでも数日、不眠で任務にあたっていたとか話していたが…」
 ヒィッツカラルドは本の下敷きになってもまだ眠りこけているレッドを見下ろす。
「よりによって児童書の下敷きになるとはな」
「ふむ…重さでうなされているのか、それとも…」
「悪夢にうなされているのか、だな」
 ヒィッツカラルドはにやりと笑って、一冊の本を取り出した。
 これをレッドの上に置いたら、重さで起きるか、それとも…さらに別の夢を見てうなされるか…。
 レッドはまだ目覚める様子はない。

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まいりぃまいろ

Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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