GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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猫を拾いました (終)

 翌朝、カワラザキはまっすぐ暖炉の部屋へやってきた。
 幽鬼は気が向けば、カワラザキのベッドに飛び乗って、カワラザキの横ではなく隅のあたりでつつましやかに寝ることがある。
 しかし昨夜はとうとうカワラザキのところへやってこず、暖炉傍にあるお気に入りのラグの上で寝たのだろうと考えていた。
「幽鬼」
 声をかけてみるが返事はない。
「幽鬼」
 もう一度、今度は少し声を大きくして呼んだ。
 それでも顔を出す様子はない。
「しまった…!」
 カワラザキはあわてた。
 幽鬼は昨夜のうちにこっそりとこの家を出ていったのだ。
 なぜ気づかなかったのだろう…昨夜は満月だったということに。
 人間の姿であれば玄関を出たとき、使用人や執事に見咎められるはずだが、あの婦人の話が本当だとしたら幽鬼は猫の姿になって家を出たのだろう。
 執事や使用人にも声をかけ、心当たりをしらみつぶしに探させたが、見つけたという報告はこなかった。
 カワラザキは力なく書斎の椅子に身を沈め、幽鬼の寝そべっていたラグのあたりを見つめる。
 幽鬼の正体などどうでもよかった…たとえ猫だろうが人間だろうが…ほんのしばらく一緒に暮らしただけだというのに、幽鬼のことを考えるといてもたってもいられなくなってくる。

 大きくため息をついた瞬間、カワラザキの前にゆらりと影が射した。
 思わず身構えて…その影が見覚えのある人間を形作り始める…目の前にBFが立っていた。
「…BF」
 本来ならこのような形でBFがカワラザキを訪ねてくるなどあり得ない話だ。
 だがカワラザキはBFが手にしているものを見て目を見張った。
「それ…は」
 BFの手にはぐったりとした子猫が抱えられている。
 灰色の子猫…なぜだかカワラザキにはそれが幽鬼だと思えた。
「久しぶりだね、激動。もしかして…君が探しているのは、これかな?」
 BFは子猫を差し出す。
 カワラザキは夢遊病のように子猫へ手を伸ばした。
「それを…それを儂にお返しいただけますかな…」
 その言葉に、先ほどまでにこやかだったBFの表情が一変した。
「なんて顔をしているんだい激動…そんなにこれが大事なのかな」
「いえ…そう…いや…」
 返す言葉に迷うカワラザキに、BFはさらに顔をしかめる。
「この子猫は君に返そう…君のそんな顔は二度と見たくない」
 そうしてぐったりとしたままの子猫をカワラザキに放ってよこした。
「BF、お答えください。この者は本当は…猫なのですか、人間なのですか?」
「それが君には問題なのかな?たとえ、それがどちらであっても…かまわないと思っていたんじゃないのか」
 心の中を見透かされカワラザキは黙り込む…やがてBFは悪戯っぽく笑った。
「僕と十常寺の戯れだと思ってくれてかまわない…子猫と赤ん坊を…そうしたらこれができた。僕が眠っている隙に、これは猫の本能で僕の管理下から抜け出して…どこかの女性に拾われたみたいだね。だが…」
「捨てられて、儂が拾った、と」
「そこから先は君の知る通りだ」
 カワラザキは自分の手の中にある子猫を見た。
 温もりはあるものの意識を完全に失っているらしい。
「わざと気を失わせてあるんだ」
 怪訝そうなカワラザキにBFは笑いかけた。
「君に選んでもらおうと思って。猫の形か、人の形か…」
 カワラザキの答えは決まっていた。

「顔になにかついているか?」
 大人になった幽鬼が、自分の顔を見ているカワラザキに気づいた。
「いや、なんでもない…なあ、お前、自分が猫だったと覚えているか?」
「はあ?いったいなんの冗談だ」
 少し呆れたようにそう言う幽鬼を、カワラザキは楽しそうに見つめていた。

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まいりぃまいろ

Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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