GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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猫を拾いました(4)

 幽鬼を調べた結果は、なかなか出ないということで、カワラザキはさっさと私邸のほうへ戻ってきた。
「どうだ、一緒に買い物にでも行くか」
 猫だから出かけたがらないかと思ったがそうでもなく、幽鬼は素直についてくる。
 カワラザキにしても、だれかと一緒に買い物に出かけるなどほとんどなかったことで、久しぶりに楽しい思いをした。
「ふむ、猫とは言ってもお前の今の姿は人間…食事でもして帰るか」
「うん」
 カワラザキが気に入っているレストランへ向かおうとしたときだった。
「どうした?」
 途中で幽鬼は足を止め、カワラザキの背中へ隠れるようなそぶりをする。
 幽鬼を気にしながら、向こうから歩いてくる、豪華な毛皮をまとい使用人を連れた太った婦人に気づいた。
「あら」
 婦人はカワラザキではなく幽鬼に目を止め、意地悪そうな表情になる。
「そう…あなたがこの子の新しい飼い主?」
「はて、なんのことかな」
「その子のことよ。あなたが後ろに隠している…」
「人聞きの悪いことを言わんでくれ。こんな子供に飼い主などと…」
 カワラザキがそう反論したところ、婦人はけたたましい声で笑った。
「あら!あなたご存じないの?この子はね…満月の夜になると猫になるのよ。気持ち悪くなってすぐ捨ててしまったけれど、今考えたら見世物小屋にでも売ればよかったわ」
 次々と飛び出してくる、幽鬼を侮辱する言葉への怒りを抑え、カワラザキは極めて冷静に尋ね返した。
「ふむ、ではあんたとこの子はどういう関係なのかね?まさかこの子供を飼っていたというわけではなかろう」
「もちろんよ」
 婦人が勝ち誇ったように言う。
「飼う、なんて言葉は適当ではないわ。ダウンタウンの薄汚いアパートに捨てられていたのよ、この子は。それをうちの使用人が見つけて、いずれは下男にでもと思ったら…まあ驚きだったわね」



 今度はカワラザキが言い返す番だった。
「ダウンタウンだと?今まで黙って聞いていたが、あいにく人違いではないかな。この子は儂の遠縁の子でな」
 婦人の目が意地悪く細められる。
「あらあ?でもよく似ていること…ふふっ、あなたがそう思っていたいならお好きになさいな。私にはもう関係ありませんからね」
 婦人は使用人に声をかけ、カワラザキを横目でちらりと見ながら歩き出した。
 幽鬼は痛いほどにカワラザキの手を握りしめ、カワラザキはそんな幽鬼をなだめるようにもう片方の手で肩を叩いてやった。
「外食はまたにするか」
 幽鬼がうつむいたままこくんとうなずいた瞬間、停車していた大型のトラックがひとりでに動きだし、すさまじい勢いで婦人を轢いた。
 悲鳴と怒号が飛び交い、使用人がトラックの下敷きになった婦人を助け出そうと必死になる。
 やがて野次馬が集まってきたが、カワラザキはそんな状況に見向きもせず、幽鬼の手をしっかり握って言った。
「帰るぞ、幽鬼」

 家に戻ってきても幽鬼はふさぎ込んだままだった。
 執事もメイドもなにがあったのかわからず、とりあえず幽鬼のことはカワラザキに任せるしかなかった。
「幽鬼」
 お気に入りのラグの上で丸くなる幽鬼の脇に座り、カワラザキはその頭を撫でてやる。
 幽鬼は情けない顔でカワラザキを見上げた。
「…じいさまも、気持ち悪い?」
「なんのことだ?」
「…あのおばさんのこと…」
「言ってる意味が分からんな。猫が猫になってなにがおかしい?そしてお前は…」
 カワラザキは幽鬼を抱き上げて自分の膝に乗せた。
「飼いものではない、BFが認められた儂の後継者だ」
 幽鬼はうつむく。
 やがてカワラザキの膝に温かいものがぽたぽたとこぼれ落ちてきた。
 カワラザキは幽鬼の背中を軽く叩きながら、心の中でなにもかも消えよと念じていた。

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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