GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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ワールド・モザイク

 サニーが持ち歩いているカバンとその中身には魔法がかかっていて、サニーからある一定の距離離れると自動で戻ってくるようになっている。
 だからこの旅行の途中、何度かひったくりにあったけれどなにも問題はなかった。
 飛行機を使えば空港で留められるかもしれないし、空からの世界は飛空艇から何度も見ていて飽きている。
 だからアラスカについたところからは船を選んだ。
「この船はどこへいくんですか?」
「ベーリング海からロシア側までカニ漁へ出るんだ」
 噛み煙草を噛みながら、髭面の船長が言う。
「わあっ、乗せてもらっていいですか」
「はぁ?お嬢ちゃんを?」
 脈はなさそうと考えたサニーは、眼鏡をずらして船長の目を見つめ集中した。
「私を乗せてくれるでしょ?」
「う…」
 身体を硬直させた船長は、目を見開いたままサニーの言葉を復唱する。
「お嬢ちゃんを…乗せる…」
「ロシアまで連れていって」
「ロシアまで…連れて…いく」
「じゃあ決まりね!」
 港町で暖かそうな毛皮のコートを購入して着込み、きれいとは言いがたい船に乗り込んだ。
 北極海に近づいたところでオーロラを見る。
「…きれーい…」
 カワラザキに教えてもらった岩山に沈むテキサスの夕陽を見たときのように、訳もなく涙が浮かんでくるような美しさがあった。
「あ、写真撮らなきゃ」
 写真を撮ってコメントをつけ、さっそくブログをアップする。

「サニーはまだ見つからんのか!」
 ほぼ徒歩での旅行とあって、サニーが出ていってからすでに一ヶ月が過ぎており、樊瑞の苛立ちは頂点に達していた。
 厳しい目でカワラザキの横に立つ幽鬼を見る。
「幽鬼よ、お主のテレパシーでサニーの居所はつかめんか」
 幽鬼は両手を広げて肩をすくめ、大げさな身振りで否定した。
「ええい、いっそ儂自ら…!」
 とんでもない言葉にカワラザキが眉をひそめた瞬間。
「その必要はありません」
 凛とした声とともに孔明が入ってきた。
「このたびのサニー殿の一件、黙って出ていったことについてはBFからも不問に付すとのお言葉…したがって樊瑞殿が心配なさる必要はございません」
「しかし…!」
「そしてサニー殿は移動に際してクレジットカードをご使用になっているようで…つまりはこのカードの使用を止めてしまえば、旅費も尽きて連絡をしてくることでしょう」
 それを聞いてようやく樊瑞の機嫌もよくなる。
「そう…か。すまぬ、孔明、恩に着るぞ」
「いやいや。それよりもたまっているお仕事を片づけていただくほうが、私としてはありがたいのですが」
「うむ、すぐとりかかろう」
 孔明と連れ立って部屋を出たカワラザキは、ちらと横目で孔明を見た。
「策士よ、お主、サニーがそのようなことで連絡してくるなど、本気で思っておるまい?」
 孔明は羽扇で口元を隠し、少し呆れたような視線を返す。
「サニー殿はどうやら…アルベルト殿の隠し口座も含めて、複数枚のカードを所持しておられるようですからな…一枚くらい止めたところで無意味でしょう」
「ほう、では先ほどの発言は」
「ああでも申し上げませんと、あの方は十傑リーダーとしての職分をお忘れのようですからな」
「…策士よなあ」
「どういたしまして」
 孔明と別れてから、幽鬼はカワラザキが楽しそうな表情をしていることに気づいた。



 ロシアから中国へと南下してくるころには、また数日が過ぎていた。
 サニーは途中で手に入れたスケッチブックに、大きく「香港」と書いて掲げ幹線道路に立っている。
 数十台が行き過ぎたのち、ようやく一台の大きなトラックが停まってくれた。
「お嬢ちゃん、香港まで?北京までだったら行くんだが…」
 優しそうな運転手が声をかけてくる。
「北京?」
「ああ。この荷物を国際警察機構の北京支部まで運ぶんだよ」
 初めてのヒッチハイクは、この旅行で初めて緊張する一瞬になった…だがこの運転手がサニーの正体に気づくはずなどないだろう。
「それでもいいです!」
「荷台だけど大丈夫?」
「はい!」
 分厚いシートに隠されたそれがなんなのかはわからないが、サニーはヒッチハイクをしたことだけをブログにアップした。
「だって今の私は、ただの旅行者の女の子なんだから」
 北京へ着いてからは、訳を話してくれた運転手のおかげで、ちょうど香港へ向かうという課員に同行させてもらい難なく到着した。
 そのころにはとっくに日が暮れていて、サニーは最高級ホテルの屋上に陣取った。
 かつて「100万ドルの夜景」と称されたネオンサインひしめく街を見下ろす。
「…この景色もきれいだなぁ…BFさまは地球の自然を大事にするそうだけど、こういうのも残してほしいなぁ…」
 記念の一枚をカメラに収めた。

「じいさま、ずいぶん楽しそうだな」
「幽鬼よ、この騒動、楽しんでいるのは我々だけのようだ」
 そう嘯くカワラザキに苦笑する。
「アメリカから北極を経由して…今は中国にいるようだ。魔法は使っているようだが、まったくたくましいお嬢ちゃんだよ」
「今後はどうするつもりかな」
 幽鬼は少し考えるそぶりをして口を開いた。
「東南アジアへ向かい、そこからヨーロッパへと渡り…アフリカ、南アメリカ、オーストラリアを回って帰るつもりかな」
「ふふ、小生意気に世界一周か」
「ああ、日本へも立ち寄るつもりらしいな…桜の季節にあわせて」
「ほう、あの忍びに偶然出会って邪魔されねばよいが…まあ、儂らはサニーが旅している間の樊瑞を留めておかねばな」
「ふふ、じいさまもずいぶん人が悪い…」
「なんの。儂のこれこそが親心というやつよ。樊瑞にはそれがわかっておらん」
 そうして通路に響くほどの快活な声を上げて笑った。

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
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