GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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猫を拾いました(2)

 カワラザキの書斎には、本物の薪をくべるレトロな暖炉があり、時代遅れだと笑われてもカワラザキは気に入っている。
 その暖炉の前に敷かれたラグへ、びしょ濡れになった子供が連れてこられ、苦笑するメイドに身体を拭いてもらっていた。
「風呂なんてひどい。俺、濡れるの嫌いなのに」
 唇をとがらせて抗議する子供に、メイドは優しく声をかけた。
「嫌がりながらも、ちゃんときれいになったご褒美に温めたミルクをあげましょう。飲みますか?」
 子供がこくんとうなずいたので、ある程度身体が乾いたところでメイドはキッチンへと向かった。
 メイドは、子供の形なのだからマグカップにしようか、それともやはり猫なのだから皿に入れるべきか少し迷って、マグカップにミルクを持ってきた。
「ありがとう」
 子供は素直にそう言ってカップを受け取り、両手ごと温めるように飲み始める。
 一連の行動を見ていたカワラザキは、子供のそばにしゃがみこんで頭をくしゃくしゃと撫でた。
「猫、と呼ぶわけにもいかんから名前をつけねば、な…」
 そうして少し考え…執事のほうを振り向いた。
「ふむ、幽かな気配で…悪い顔色…幽鬼、とでも名付けておくか。十常寺あたりが聞けば笑うだろうがな」
 幽鬼の頭をぽんぽんと軽く叩き立ち上がる。
「猫…とは言いがたいが、奇妙なものを拾ったものだ」
「俺だって、狸に拾われるとは思わなかった」
「たぬ…」
 意外な言葉に執事とメイドは顔を見合わせ、思わず噴き出していた。
「なにがおかしい」
 不機嫌なカワラザキにじろりとにらまれ、今度はふたりそろって肩をすくめる。
「さて、それでは私はこの子用の服を買いにいってまいります。この家にはございませんから」
 メイドが書斎を出ていくと、幽鬼はカワラザキの機嫌など気にもせず話を続けた。
「きれいな…若い男が、俺のところへきて、あんたに拾ってもらえって言ったんだ。その男が、狸みたいなおじいさんに、って言ったんだ」
 それを聞いたカワラザキの目が鋭く光る。



「お前…その若い男が、どういう人間かわかっていたのか」
 幽鬼は空になったマグカップを床に置き、表情ひとつ変えずに答えた。
「怖い…人。あんたよりずっと血の匂いがして…うん、すごい人だった」
 カワラザキはしばらく考え、再び幽鬼のそばにしゃがみこんだ。
「お前はその人をどう思ったのだ」
「この人に飼われたら、すごいだろうなって思った」
 カワラザキの手が幽鬼の頭を撫でる。
「どうだ。お前も儂と一緒にその人に飼われてみるか」
 幽鬼は不思議そうにカワラザキを見上げる。
「じいさんも本当は狸で、その人に飼われてるのか?」
「まあ、そんなものだ。その人はすごい理想を持っていて、素晴らしい世界を創るために戦っている…お前も一緒にくるか」
 拾ったときには少しどんよりとしていた幽鬼の目が、今はなにか宝物を見つけたように不思議な色を帯びていた。
「いいよ」
 にこりと笑ってみせる。
「俺、猫だから猫のことしかできないけど、じいさんと一緒にその人を手伝うよ」
「よし、決まりだ」
 カワラザキは満足そうにうなずき…やがてなにかを思い出したように、幽鬼の首根っこを摑まえて顔を近づけた。
「儂はカワラザキというが、ほかの者のようにじいさまと呼べ」
「わかった、じいさん」
「じいさんじゃない。じいさま、だ」
「わかった、狸のじいさま」
「狸は余計だ」
 しかし幽鬼はもうそれには反応せず、小さなあくびをすると暖炉の前で丸くなって…本物の猫のように身体を丸めて…すやすやと寝息を立て始める。
 カワラザキは幽鬼のそばを離れて、本部にいる孔明へメールを送った。
『明日、奇妙なものを見せよう。傷つけずに調べてくれ』

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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