GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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猫を拾いました(1)

 カワラザキは極めて不機嫌な表情でその邸宅をあとにした。
 重ねての命令違反に焦れて、とうとうカワラザキ自らが出向いたまではよかったが、相手は終始言い訳に徹し、苛立ったカワラザキは相手を屠ってしまった。
 もっとも、相手はそろそろ国警に目をつけられ始めていて、本部からもそれとなく始末をつけるよう言われていたのだし、カワラザキが手を下したのだから注意されることはないだろう。
 あとの始末を呼び出した部下に任せ、カワラザキは降り始めた雨に傘を差し、邸宅の外壁に沿って歩き始めた。
 少し歩いたところで、こじんまりとしたレストランの植え込みから、なにかが顔を出しているのに気づいた。
 目を凝らしてみれば、顔色の悪い子供がそっとこちらをうかがっている。
 いったいいくつくらいだろう…思わず足を止めて子供を見つめていると、子供が這い出してきてはにかむように微笑んだ。
「あのさ」
 子供はまっすぐにカワラザキを見つめてくる。
「俺の飼い主になる気、ない?」
 全体的に薄汚れ、着ているものは粗末で足は裸足、髪も伸び放題といった…ストリートチルドレンのようにも見える。
 だがカワラザキの勘は、この子供が普通の子供ではない…いや、もしかしたら普通の人間ですらない…と言っていた。
「飼い主、ということは」
 カワラザキは子供に傘を差し出してやる。
「お前は動物なのか」
「たぶん」
 子供は、今度はにこりと笑った。
「俺、いろんなこと知ってるよ。あんたはどこも汚れてないけど、血の匂いがするとか」
 一瞬ぎくりとした。
 そしてこの子供を先ほどのように…と考えてそれは得策でないと気づく。
 もしもこの子供が普通でないと…自分や組織のものと同じく特殊な能力を持っているのだとしたら…。
 カワラザキは子供をひょいと小脇に…実際、この子供は小脇に抱えられるほど軽かったのだ…抱えた。
 後始末を終えて追いかけてきた部下の車に乗り込む。
「い、居心地…悪い」
 後部座席に乗せられてカワラザキの手から離れると、子供はあわててカワラザキの足元にうずくまった。



 車が走り出して間もなく、子供は落ち着きがなくなる。
「お前、猫か」
「猫でもいいよ」
「本当は、なんだ」
「じゃあ猫でいいよ」
 安心させるように頭を撫でてやると子供は目を細めた。
「腹は減ってないか」
「んー、レストランの魚の頭食べたのは…ちょっと前」
 たぶんそのちょっと前は三日以上前なのだろう…子供のお腹は凹んだままだ。
「おかえりなさいませ」
 車がカワラザキの自宅へ到着し、出迎えた執事とメイドは、カワラザキが小脇に抱えているものを見ても別に驚きもしなかったが、とりあえずは尋ねた。
「旦那さま、それは」
「猫だ」
 メイドと執事は顔を見合わせる。
「本人が猫と言っているのだから、猫だ。儂は猫を拾ってきた」
 カワラザキがそういう限り、忠実な執事とメイドとしてはそれに従わざるを得ない。
 メイドはカワラザキに抱えられながら自分を見て笑っている子供を見る。
「なるほど…捨て猫を拾ってこられたということであればまずは…きれいに洗うまで家に放していただいては困ります」
「え?」
 メイドはカワラザキの脇から子供をひったくり…子供は彼女にだって抱えられるほど軽かった…バスルームへ向かった。
 そのメイドを見送って執事が口を開く。
「旦那さま、あの子供は…」
「子猫と呼ぶにはふてぶてしいな。人間の子供にしては…恐ろしく鼻が利く」
「では、なにか特殊な…」
「さあ…それは本部で孔明あたりにでも調べてもらわねばわからん」
 ほどなくバスルームからメイドの怒鳴り声と、不思議な悲鳴が聞こえてきた。
「おとなしくなさい!」
「みぎゃああああ」
 執事がゆっくりとカワラザキを振り向く。
「…鳴き声は、猫のようですな」
 カワラザキは声を上げて笑った。

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まいりぃまいろ

Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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