GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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愛の終わるとき

 早朝、孔明が執務室に入ってきた。
 部下のエージェントはまだだれも来ていない。
 卓上にある、どこにもつながっていない…だが、どこにでもつなげることのできる…パソコンを起動させる。
 一分とかからず初期画面が開き、聡明そうな女性の声が流れた。
『端末処理支援システム、月英です』
 孔明はいつになく優しげに微笑み、パソコンのマイクに向かって話しかける。
「おはようございます、月英」
『おはようございます、孔明さま。なにを始められますか?』
 モニターにはさまざまな企画のアイコンが浮かび、プログラムが開かれるのを待っているように見える。
「そうですね…まずは新しい支部の設営に関するものを」
『かしこまりました』
 画面はたちまち画像のフォルダーや、企画書に関するテキストのフォルダーを表示した。
 その右上、小さな画面にはカメラを…つまりパソコンの目を通しての…孔明の顔が映っている。
『孔明さま、お顔の色がすぐれないようですが…』
「そう…でしょうか」
『はい。昨夜も私の電源を落とされたのは0時37分と、ここ数日0時を過ぎてお仕事をされていらっしゃいます。お疲れがたまっているようです」
 自分で組んだシステムのはずなのに、優しい言葉をかけられて孔明は少しうれしくなる。
「大丈夫ですよ。今は新しい支部も作らねばなりませんし、一番大事なときですから休んでなどいられません。それに…あなたがこうやって私を気にかけてくれますから、頑張ることもできます」
 しかし孔明がどんなに喜んだとしても、相手は心を持たないプログラムなのだ。
『わかりました。後ほど疲れが取れる料理のレシピを印刷いたしますので、ご利用くださいませ』
「ありがとう、月英」
『ではフォルダーを開きます』
 そこへエージェントたちがやってきたので、孔明はそれ以上話しかけようとはせず、パソコンも沈黙した。



 執務の前に『彼女』と他愛ないおしゃべりをすることが、孔明にとって一番気の休まるときであり愚痴もこぼせるときだった。
 たとえ『彼女』が紋切り型の、機械的な対応しかできないとわかっていても、かまわなかった。
 そんな暮らしが半年ほども続いたころ、ある早朝、孔明が執務室に入るとBFとカワラザキ、そして孔明の知らないエージェントがいた。
「こ、これはBF…このように朝早くから、なにか御用でしたでしょうか。お呼びくだされば参上いたしましたものを」
 だがBFの表情は厳しい。
「孔明、この卓上にあるパソコン…起動したまえ」
「は?」
「これは僕の知らないものだ…起動できない訳でもあるのか」
 BFのひと睨みで孔明の背中を冷たいものが流れる…スイッチを入れ画面を表示させた。
『端末処理支援システム、月英です』
「ほう…」
 BFは感心したようにつぶやき、パソコンに向かって話しかけた。
「君は月英というのか」
 孔明以外の声を認識しないため、『彼女』は答えない。
 黙り込む孔明を横目に、エージェントに命じた。
「『抹殺』しろ。完璧にだ」
「はっ」
 エージェントは孔明の椅子に座り、キーボードを叩いて持ってきたディスクを挿入する。
「お、お待ちください!それは私の…!」
「私物を持っていいとは許可した覚えがないが?」
 ウィルスを注入され、プログラムが破壊されていく…『彼女』の発した断末魔のような機械音に孔明の叫びが重なった。
「あ、あんまりでは…あんまりではありませんか!私はあなたのために尽くし…!」
 素早く孔明の背後に回ったカワラザキの一撃で、孔明はその場に頽れた。
「それにしても…なぜこのような…」
 意識のない孔明を抱え上げ、カワラザキがBFに問う。
「まだ、前世の記憶の欠片が残っているようだ…かつての妻の名を端末につけるあたり、ね」
「いかがいたしましょう」
「僕の部屋へ運んでくれ。孔明も『再構築』しなきゃならないようだ」

 孔明が執務室に入ってきた。
 すでに仕事を始めている部下のエージェントたちに声をかけ、自分の机につく。
「BFからいただいたこの端末、実に使い勝手がよいのですよ」
 部下たちにそう笑って話す孔明は、なにも…そう、BFがいかに恐ろしい人間かも…覚えてはいなかった。

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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