GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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まちぶせ

 今日の報告書を部下に命じず、軽い運動がてら自ら樊瑞の執務室へ届けて、回廊を歩きながら角を曲がったカワラザキは、足を止めて何度目かのため息をついた。
「小僧、いい加減かくれんぼは終わりだ」
 振り向きもせずにそう言うと、カワラザキの前にレッドが躍り出た。
「フン、気づいていたか」
「忍びのくせに殺気を発しながら、人の後をつけておいてなにを言うか」
 この言葉にはレッドのほうが驚いた。
 忍びの里から依頼され、BF団に協力するとまでは納得したが、はたしてこの組織に自分に匹敵するだけの者がいるのだろうか…レッドは初めてここに来たとき、カワラザキにそれを問うた。
「それは己の腕で確かめることだな」
 そう言われて、超A級と呼ばれるエージェントたちと渡り合い、その実力を認めていたところだ。
 しかし…カワラザキや十常侍はどうだろう?
 かつてBF団の黎明期にあっては、その能力を如何なく発揮してきたふたりだが、今はごく普通の老体ではないか…レッドはそう考えて、カワラザキの隙をうかがっていたのだ。
 今は老体で一線を退いているとはいえ、過去には世界を震撼させるほどの能力者だった漢だ…重鎮だからとひるんではこちらが殺られる…いっそ殺るつもりで挑まねばならない…。
 そんなふうに考えていたのは確かだが、気配は十二分に殺していたはずだ…なぜ?
「隙があればいつでも打ち込んでいいと言われた。それで背後をうかがっていたのだがな」
 余裕で笑みを浮かべるレッドを横目に、カワラザキは葉巻を取り出して火をつけた。
「フン、正面からかかってこないのは、忍びの流儀、か…だまし討ちは得意そうだな」
 そんな挑発に乗っていては忍びは務まらない…ましてやレッドのような上忍ともなれば気になどしていられない。
「まあ正面から来られてもな…儂は手加減するつもりはないから、そのきれいな顔に火傷の跡が残ってもかわいそうだ」
「そんな傷がつくと、案ずるならば忍びになどなれん」
「違いない」
 カワラザキは大きく煙を吐く。
「儂も仕置き程度に葉巻をぶつけることはあるが、傷の残らんように気をつけている」
「それで?」
 レッドはクナイを取り出し、カワラザキに刃を向けた。
「それで私が怖気づくとでも?言っておくが、私は老人だからと容赦せんぞ」
「だろうな」



…レッドにはなにが起きたのか、全く理解できなかった。
 目の前のカワラザキを見つめながら、そんなはずはない、そんなことがあるはずがないと心が叫ぶ。
 壁に叩きつけられて、咳込んだら血を吐いた…口の中が切れて、肋骨も何本かいったらしい。
 自分の身体に、カワラザキの拳が何発入ったのか、それすらわからない。
 そしてレッドのクナイはというと…カワラザキの咥えていた葉巻を切っただけだった。
「やれやれ。ハバナの最高級ものなんだがな…こうなっちゃ吸い続けられん」
 床に落ちた燃えさしを足で踏み消し、傍を通りかかったエージェントを呼びつける。
「おい、こいつを医務室まで運んでやれ。本気で来たから激動が手加減できなかったと伝えてな」
「ははっ!」
 必要以上に畏まるエージェントとレッドをその場に残し、カワラザキは何事もなかったかのように立ち去った。

 数日後、カワラザキは自分の執務室で部下のエージェントから、レッドが快癒したという報告を受け取った。
「フン、さすがに忍びだけのことはある…自己治癒能力は高いか」
「それで、レッドさまからカワラザキさまにお届けものがございます」
 そう言ってエージェントは預かったそう大きくはない箱を取り出してきた。
「ほう、なんだ?」
「レッドさまから…お詫びのしるしに、と」
 カワラザキが大声で笑いだす。
「はっは!ずいぶんかわいいところがあるじゃないか」
 箱を開けてみれば、上生菓子が詰められている。
「フン…甘いものはあまり好きじゃないが…」
「日本茶をお持ちしましょう」
 エージェントがお茶を淹れに下がったとき、カワラザキは箱の中からひとつ取り出して口に入れた。
「ぐ…っ」
 次の瞬間、カワラザキが口から菓子と血を吐き、戻ってきたエージェントは驚き駆け寄った。
「カワラザキさま…!まさか、菓子の中に毒が…!」
「ち…」
 カワラザキはハンカチで口を覆いながら、菓子のひとつをエージェントに差し出す。
「…あの小僧…!作りものだ…おかげで歯を持ってかれた…」
 カワラザキが勢いよく噴き出すと、歯が一本床に転がった。
「正攻法では無理だからと、知恵を出してきたか…さすがは上忍だな」
 どうしていいかわからずおろおろするエージェントとは反対に、カワラザキは上機嫌に笑いだした。

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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