GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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僕にまかせてください

 久しぶりの休暇になにをしようかと考えていた幽鬼のところへ、カワラザキの部下のエージェントが駆け込んできた。
「ゆ、幽鬼さま、お忙しいところ申し訳ないのですが…」
「忙しくない」
 めったにやってくることのないエージェントの来訪に、幽鬼はすぐカワラザキになにかあったのだと察した。
「どうした」
「か、カワラザキさまが…熱を出されて…」
「いこう」
 幽鬼と連れ立って歩きながらエージェントはひどく恐縮する。
「本来なら幽鬼さまのお手を煩わせることなど…」
「熱を出したと言ったがどれくらいだ」
「…測らせようとなさいません」
 あのカワラザキならそうするだろう…。
「風邪だろうが、じいさまに風邪をひかせるなど物好きな菌もあったものだ」
 皮肉も込めてそう言いながらカワラザキの私室をノックした。
「じいさ…」
「なんともないといったらなんともない!」
 飛んできた枕を顔にめりこませ、幽鬼はカワラザキのベッドに近づく。
「ずいぶん顔が赤いな。熱があるそうだが医務し…」
「顔が赤いくらい問題ないわ!こんなもの、ウォッカのひと瓶呷れば…」
 ベッドの下からウォッカのビンを取り出して口をつけようとするのを、幽鬼が取り上げた。
「酒なんか飲んでる場合じゃないだろう」
「なんの。お前たちが騒ぎすぎるだけで…ごほっ、ごほっ」
「ほら、咳も出てるじゃないか」
「だからこんなものは葉巻を一本吸えばだな…」
 サイドテーブルから取り出した葉巻ケースも、幽鬼に取り上げられた。
 ここにいたって、ついにカワラザキが切れる。
「なんだお前ら!この儂が風邪なんぞひくと思ってるのか!」
「実際ひいてるじゃないか。熱もあれば咳も出る。立派な風邪だ」
「古女房みたいなことを言うな!」
 こうなったら頑として聞き入れないのがカワラザキ…幽鬼はため息をついた。
 たぶんこの調子では、注射や点滴をしようと思っても腕に針が立たないだろう。
 いや、それ以上に看護のエージェントを投げ飛ばすほうが先か。
 いずれにしてもこのまま説得を続ければ、今度は幽鬼の身が危うい。
「幽鬼さま、いかがいたしましょう」
 おろおろとするエージェントにきっぱり言い切る。
「本人が大丈夫だと言ってるんだからそのうち治るだろう。老い先短い身体なんだから放っておいてや…」
「だれが老い先短えんだ!」
 カワラザキが怒りにまかせて、手近のクッションを投げつけるのと、ドアのノックは同時だった。



「…激動…」
 運悪く、ノックと同時に入室してきたのは十常侍。
 幽鬼と同じくクッションを顔にめりこませてカワラザキのベッドにやってきた。
「宦官、なにしにきやがった!」
 顔からクッションが外れた十常侍は、いつものタヌキではなく麗人の姿になっている。
「あんたが風邪ひいたって聞いたから、お粥作ってきてやったんでしょ」
「粥なんかじゃなく酒もってこい!てめえの作る粥なんざ薬臭くて食えるか!」
「なんだ、その言いぐさァ!」
 相手が病人ということも忘れて飛びかかろうとする十常侍を、エージェントが必死になって止めようとする。
「ゆ、幽鬼さま、なんとかしてくださ…」
「夫婦喧嘩は犬も食わんというから…」
 その瞬間、取っ組み合っていたふたりが、鬼のような形相で幽鬼のほうを向いた。
「「だれが夫婦だ!」」
 見事なハモり具合は夫婦の息のようである。
 しかたなく幽鬼は、ヒステリックにわめく十常侍を押さえながら提案した。
「聞いたろう、じいさま。十常侍のお粥を食べるか、おとなしく点滴するか…俺は後者のほうがいいと思うぞ」
 そんなふうに水を向けると、ついにカワラザキも折れて素直に腕を差し出した。
 すぐさま医療班のエージェントが点滴の用意をする。
「くやしいから、この点滴にお粥混ぜてやろうか」
「わーっ!」
 結局、それをなだめるのも幽鬼の仕事となり、点滴に解熱剤も混じっていたのか、カワラザキはほどなく寝息を立て始めた。
「ほらほら十常侍、午後のお茶には俺が付き合うから…病人は寝かしてやってくれ」
 そうして幽鬼が十常侍を連れて出ていき、ようやく室内は静かになった。

 点滴が終わるころを見計らって幽鬼が戻ってくる。
 ちょうどカワラザキが目を覚ました。
 熱が引いたのか、真っ赤だった顔は元の色に戻っていた。
「…幽鬼か…」
「気分はどうだ」
「…いいとは言えんな」
 それから思い出したように言った。
「十常侍の粥、どうした?」
「ここにあるが…食うか?」
 うなずいたカワラザキを手伝って半身を起してやる。
「冷めてしまったな」
「…かまわん」
 添えられていたレンゲを手にし、陶製の椀に盛られた粥を頬張る。
「…熱かったら、もっと美味かっただろうな…」
 そんなことをつぶやくカワラザキを、幽鬼は目を細めてながめていた。

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
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