GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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Every breath you take

「少し早かったか…」
 アルベルトはそんなことをつぶやきながら、待ち合わせ場所である公園のベンチに腰を下ろした。
 なるべく人の少ない場所を探して。
 任務が思ったより早く終わったので、扈三娘を食事に誘った…電話の向こうの彼女はただひと言承知しただけで、喜んでいるのかいないのかわからない。
 思い返してみれば、食事や観劇に誘うのはいつも自分のほうで、彼女からなにかを要求されることはない。
「結局は彼女に甘えているってことだろ?」
 いつかそんなことをセルバンテスに言われた。
「私が?」
「そう」
 怪訝そうに聞き返すとセルバンテスはにべもなく言ってのける。
「彼女は君に気を遣っているんだろうし、君は彼女がなにも望まないから自分のやりたいようにやっている…恋愛とは言いがたいと思うがね」
「しかし…」
 アルベルトはまだ迷っている。
「君は、彼女とどうなりたいんだい?」
 そう言われるとどう答えていいのかわからなくなるのだ。
 扈三娘が自分の近くにいるということは、いいことだ。
 だが、それから?それから自分はどうしたいのか?
 いや、そもそもこの感情は恋愛でいいのか?…考えは堂々巡りをするだけで結論は出ない。
「今どきの子供だってもっとストレートに恋しているよ。君はクールなふりをしているだけの臆病者だ」
 一瞬、頭に血が上ってセルバンテスの胸ぐらをつかみ殴ってやれたらどんなにいいだろうと思った。
 しかし…悲しいかな、そう言われても仕方がない状況に陥っているのだ。
「いっそ…」
 扈三娘に出会わなければどんなによかったか…いや、彼女に出会わなかったとしても、きっと別の女性が自分の前に現れてやっぱり自分は悩むことになるのだ…。
 それなら扈三娘がいい。
 清楚で、それでいて強く優しい…彼女が傍にいると心が安らぐ。
「うん?」
 アルベルトを現実に引き戻したのは、頬に当たる冷たい雨粒だった。
 このままベンチに居座るには都合が悪く、彼は立ち上がって雨宿りのできそうな東屋へ移動した。



 ふと時計を見ると約束の時間はとっくに過ぎている。
 扈三娘はどうしたのだろうか。
 彼女に限って約束をすっぽかすなどあり得ないし、場所がわからないわけではないだろう…もしや彼女になにかあった?
「ごめんなさい、お待たせしてしまって」
 意外なことに…本当に彼にとって意外なことだった。相手の気配すら感じなかったなど…背後から聞き覚えのある声がした。
「いや…」
 待ってないと言いながら振り向いて、アルベルトは一瞬息をのんだ。
 そこに立っているのはいつもの扈三娘ではなかった。
 菜の花色のワンピースに身を包んだ彼女は、あわててやってきたせいかほんのりと頬を染めて…いや、恥らっているのかもしれない。
「あの、せっかくだから新しい服を買おうと思って…そうしたら店員がひどく胸元の開いた服を勧めてくるのです。それでこれに決めるまで手間取ってしまって…あ、それからここへくる途中で雨が降り出したので傘も買って…」
 彼女はやはり恥ずかしそうに傘を取り出す。
 アルベルトが黙っているので彼女は徐々に不安そうな表情になっていくが、決してアルベルトは不機嫌なわけではなかった。
 彼女に…服装ひとつでこんなにも変わった彼女に見とれていたのだ。
「アルベルトさま?」
 名を呼ばれて我に返る。
 彼女の美しさに見とれていたのだと、自分は本当に彼女に惚れているのだとわかっているのに、言葉に出して彼女に伝えられない自分の性格が、このときばかりは憎かった。
「すまんな、気を遣わせてしまった」
 そう言って照れ隠しに彼女の手から傘を受け取る。
 ブラウンの傘は大きめで、彼女はきっとアルベルトが差しても差し支えのない色を選んだのだろう。
「久々の食事なのに雨とはな…その、せっかくの服の裾が汚れてしまうだろう…」
 さりげなく言ったつもりだったが、気恥ずかしくなったせいかあとのほうは声がかすれた。
 これ以上ここに立ち止っていると余計なことまで言ってしまいそうで…アルベルトは傘を開く。
「服の裾など厭いません。私は…雨が好きですわ」
「む?」
 彼女ははにかみながら続ける。
「気兼ねすることなく…あなたに寄り添えますもの…」
 傘をさすアルベルトの腕に軽く手をかけてきた。
「いくか」
 ぶっきらぼうにそう言ったが、彼女の肩に手をかけてもいいだろうか…並んで歩きながらアルベルトはそのタイミングを計りかねていた。

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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