GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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守ってあげたい

 真夜中、なにやらごそごそという音に目を開けると、幼い幽鬼が部屋の隅にうずくまっていた。
「どうした」
 カワラザキが優しく声をかける。
 幽鬼は少し怯えた目で見上げ、それがカワラザキだとわかるとしがみついてきた。
「じいさま…」
「また、なにかきたのか」
 人の心が読め、虫や植物すら操ることのできる幽鬼には、あまり見えてはいけないものまで見えてしまう。
 そういうものたちは、幽鬼を寄りましにして己の求めるものを訴えようと寄ってくるのだから始末が悪い。
 それが幽鬼をどんなに怯えさせているかも知らずに。
「血まみれの…男が…」
 忌まわしいものたちは、ときに幽鬼を脅そうとすることもある。
 耳に呪いの言葉をささやき、おどろおどろしい姿で幽鬼の感覚に訴えかけてくるのだ。
「よしよし」
 しかし幽鬼がどんなに怯えていようが、カワラザキにはなにも見えないのだからどうすることもできない。
 守るように全身を抱きしめて、ひたすら忌まわしいものが去るのを待つしかなかった。

 樊瑞に呪符を書いてもらって家のあちこちに貼ってみたり、効果があるという聖水などまいてみたりと手を尽くすが、幽鬼の能力のほうが上回っているために、忌わしいものは付きまとい続けた。
 カワラザキが怒鳴りつけてみることもあったが、元よりカワラザキにはなにもできないと知っているから手が付けられなかった。
「や…だ…いやだ…」
 また真夜中、幽鬼の声で目を覚ます。
「どうした」
「俺を…連れてくって…やだ…」
 半泣きになってカワラザキにしがみついてくる。
 そんなことはさせない…だがカワラザキにできることといえば…。
「幽鬼、儂には件の奴が見えん。どこにいるか教えてくれ」
 幽鬼は少し周囲を見回し、自分の左背後を指さした。
「そこに…気持ち悪い男が立ってるんだ…」
 カワラザキは意を決して、己の能力を拳に込めて、なにもない空間を力いっぱい殴りつけた。
「はぁっ!」
 一瞬、不思議な手ごたえがあった。
 カワラザキにはなにも見えない。
 だが、確かに拳はなにかに触れたのだ。


「消え…た」
 幽鬼が信じられないといった表情でカワラザキを見る。
「奴は消えたのか」
「うん…すごい悲鳴を上げて…消えてった」
 念を込めれば物理攻撃も通用するものらしい。
「ああ、それはつまり…拳が当たったというわけではなく、じいさまの念が貫いたということなのだろうな。なんにしてもコツさえつかめたら祓うことは可能だろう」
 ふと樊瑞に話してみたら、意外な答えが返ってきて、カワラザキは自信を持った。
「いいか幽鬼、もしも見えないものがお前に危害を加えると言ってきたら、儂に消されてもよいかと言ってやれ。それでも去らねば儂に居場所を教えよ。望み通り消し去ってやるわ」
「うん…ありがとう、じいさま」
 そんな退魔は数年ほど続き、やがて幽鬼は己の力で忌まわしいものを消し去ったり、気にも留めなくできるようになった。

 ある夜のこと。
「俺を覚えているか…」
 本を読んでいた幽鬼の前に、血まみれの男が立った。
 幽鬼は本を閉じ、淡々と答える。
「覚えているとも。貴様はじいさまの拳で最初に消された奴だ…また復活してきたのか」
「俺の遺恨は消えぬ…」
「俺に恨みがあるわけでもないだろう」
「しかしそれを晴らすには貴様が必要なのだ。さあ俺に手を貸せ」
「断ると言ったら?」
「呪い殺してやる」
 なるほど、子供のころの自分だったら、その姿と脅し文句で怯えて当然だったろうと思う。
「先に言っておくが、俺がここへ舞い戻ってこれたのはさらに強い恨みを持ったからだ。貴様ごときが消せると思うなよ」
 確かに相手の強さは幽鬼も感じる、下手をすれば飲み込まれかねない力だ。
「それは怖い。俺は逃げるとしよう」
「待て、逃がすものか」
 幽鬼が逃げ込んだ場所、それは程よく酒がまわっているカワラザキの部屋だった。
「じいさま、俺の背後だ。いつかの奴が復活してきた」
「やれやれ、恨みを遺して死んだ奴というのは…面倒くさいものだな」
 やはり見えないが幽鬼の背後に向かって拳を突き出す。
「どうなった?」
「消えた…というか雲散霧消という言葉がぴったりだったな。さすがにもう…元の形には戻れまい」
 それから微笑んでカワラザキを見た。
「面倒をかけたな、ありがとう、じいさま」
「なに、これくらいしかしてやれんさ」
 片目をつぶってそう言うカワラザキの隣へ、幽鬼は腰を下ろした。
「では礼として、俺ができそうなこと…少し酒でも付き合うか」
 空いているグラスに酒を注いだ幽鬼に苦笑し、乾杯の意味も込めてカワラザキはグラスを鳴らした。

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ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
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