GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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ともだちのあなただから

 ここ数日は忙しかった。
 ようやく一息ついて、サニーはコーヒーサーバーの簡易カップを手に、中庭の見下ろせる通路に立っていた。
 中庭には幽鬼が植えた、皆の好きな樹木がある。
 十常侍の好きな椿や樊瑞の好きな梅、カワラザキの好む桜などが芽吹き始めて、春先の陽光をいっぱいに受けている。
 思えばあの桜の花びらが舞い散る下で、あの男と出会ったのだ。
 今度あの桜が咲くと、あの男が去ってから一年半ほどになる。
 きちんとした別れの言葉も告げられず、あの男が消えた夜には泣き明かした。
 桜を見るたびにあの男を思い出して涙を浮かべることになると思っていたのに、忙しい毎日のおかげか、それとも思ったより自分がドライだったのか、ともかくサニーは悲しみを思い出に代えて過ごしてきたのだった。
「さて、このBF団の花が艶やかさを失っているとしたら、どうしたものかな暮れなずむよ」
「知れたこと。丁寧に世話をして再び咲き誇ってもらわねば」
 聞き覚えのあるふたつの声に反応して振り向いたサニーは、満面の笑みを浮かべた。
「残月さま!幽鬼さま!いつこちらに?」
 ふたりともあの男が去る少し前に、それぞれ違う支部に着任していた。
「ははは、つい先ほどだ」
「偶然だが同時に策士の部屋を訪れて、サニーの姿がないので少し探していた」
「私を?なぜですか」
 ふたりはほんの少しバツの悪そうな顔で視線を交わす。
 やがて幽鬼が口を開いた。
「奴から連絡はあるのか」
 サニーは一瞬訳がわからなかったが、それがあの男のことを指しているのだと理解すると微笑んで首を振った。
「あの方は…一部だけだと言っていましたが記憶をなくしてここを去っていきました。連絡などありません」
 そう言って寂しそうにうつむかれると、ふたりはどうしていいかわからなくなる。
「ふん、存外薄情な奴だ」
「ああ、まったく」
 ふたりが自分のことを気にかけているのだとわかったサニーは、気を取り直して明るい声を出した。
「あの方は、けっこう人望もありますから、今ごろは里の新しい長老になってるでしょう。もしかしたらきれいなお嫁さんをもらって…」
 そこで途切れた言葉の間を気まずく思った残月がひとつ咳払いをする。
 サニーはあわてて付け加えた。
「にぎやかな方はいらっしゃらなくなったけど、おふたりが戻っていらっしゃって、またここもにぎやかになりますわ」
 間合いをはかったかのようにアナウンスがサニーを呼び出す。
「あら、私、いかなくては。それではまた」


 去っていくサニーの姿が完全に消えてから、残月は煙管を取り出して火をつけた。
「さて、どうしたものか」
「ふん、サニーは我らにとって妹も同然、それが悲しんでいるとなれば…助けねばなるまい」
「私も同意見だ。ふむ?サニーが妹同然となると、サニーの選んだあの男は…差し詰め義弟かな?」
「ずいぶんかわいげのない義弟もあったものだ。もっとも奴もそう呼ばれたくはないだろうがな」
 ふたりは顔を見合わせてにやりと笑う。
「俺は奴の足取りを追おう。直系にも協力してもらうか」
「ならば私は策士と魔王の説得に当たろう」
 互いにうなずき、それぞれの方向へと去っていった。

 梅の花が咲き始めた。
 中庭を散策していたサニーの肩に、梅の花びらが舞い落ちる。
「花びらさん花びらさん、あの人に手紙のひとつもよこしてちょうだいと伝えてくれないかしら」
 そうして手のひらに置いた花びらを、ふうっと吹き飛ばした。
 しかし花びらはひらひらと舞って、サニーの近くへ落ちただけ。
「魔法もかけてないんだから、当たり前よね」
 もしこの花びらがあの男の元にまで飛んでいったとしても、あの男は手紙なんてよこすはずはないのだ…そういう男と知って好きになったのだけれど。
「そうね、今ごろ本当に…里のために、里の女性を奥さんにもらって…もしかしたら赤ちゃんもいるかも!…私よりきれいな人だったら…寂しいなぁ…」
 ほんの数日前ふたりに、未練などないという言い訳のように発した言葉が、現実のものになっているような気がして…サニーはため息をついた。
 孔明のところへの呼び出しアナウンスで我に返る。
 急いで執務室に飛び込むと、そこに残月と幽鬼、それに樊瑞までがそろっていた。
「サニー殿、あなたへの任務です」
「えっ?」
 実戦にも出たことがないし、残月や幽鬼がいるのになぜ自分がと思うと戸惑いを隠せない。
「レッド殿を…あなたの記憶はまだ残っているでしょうから…迎えにいっていただきたいのです」
 孔明に渡された指令書を何度も読み返す。
「我らが連れ戻しにいってもよいのだが」
「無粋な男がいくより、可憐な女性のほうが奴も喜ぶだろう」
 これがふたりの優しさだとすぐにわかった。
「あいにく奴の居場所は知れなかったが…里への地図を渡そう。里の者が知っているかもしれんとのことだ」
 地図を差し出したのは樊瑞の優しさ。
「あわてずともけっこうです。しかし…必ずレッド殿をお連れください」
 いつにない笑顔で指示するのは孔明の優しさ…いろいろな思いを受け取りながら、サニーは涙がこぼれそうになるのをこらえ笑顔で元気よく答えた。
「はい、必ず!」

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
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