GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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ハピネス

 朝から降り続いていた雪はやんで、彼女の家はしんと静まり返っていた。
 その代わりというように冷え込みが強くなったような気がする。
「今夜は寒いわね。お前も中へ入る?」
 裏庭に置かれた犬小屋の外で、寒そうにしている犬に声をかけ、鎖を外してやると犬は素直に玄関のほうへ回ってきた。
 三和土に敷物を置いてやると犬はその上に伏せる。
 家の中の暖かさに安堵したように見えたが、程なくなにかの気配を感じて顔を上げた。
「どうしたの?」
 サクサクと雪を踏みしめる音が近づいてきて、玄関を開けたのは彼だった。
「あなた…!」
「おお、元気にしてたか」
 彼の姿に犬は威嚇の意味を込めて吠えかかる。
「静かにしなさい」
 彼女が一喝すると犬は彼女と彼を交互に見つめ、とりあえずは吠えるのをやめた。
「はっはあ、ちゃんと俺の言いつけを守ってるな。ほら、褒美だ」
 彼が持っていた袋から見事な骨を取り出して犬に与える。
 しかし犬は骨を咥えようともせずじっと彼を見ていた。
「ふむ、ちゃんと躾けたもんだな」
「そんなつもりはないのですけど…私の言うことをちゃんと聞いてくれるんです」
 犬は彼女の許可をもらってからようやく骨にかぶりついた。

 彼のために酒の支度をしていた彼女は、ふと思い出したように奥へなにかを取りにいった。
「クリスマスには間に合いませんでしたけど…幽鬼さまにと思いまして」
 彼の前に差し出されたのは、暖かそうな緑色の毛糸で編まれた帽子とマフラー。
「ふん、あいつの好きそうな色だな」
「そうでしたか。それはよかった」
「喜ぶだろう」
 彼女は嬉しそうに笑って、また台所に立つ。
 先に運ばれてきた酒を、手酌でやりながら彼は彼女の背中を見つめていた。
 本部とも私邸とも違う和風の家屋で、穏やかな時間を楽しむ。
「お待たせしました」
 彼の好きそうな、日本酒にあう酒肴を幾品か彼女が並べた。



「おい」
 不意に彼が不機嫌そうな声を出した。
「はい?」
「俺のは?」
 彼は幽鬼へのプレゼントに妬いているらしい…彼女はやはり笑いながら暖かそうな綿入れを出してきた。
「はい、あなたの」
 彼がやっと満足したようにうなずいた。
「こちらを先に作っていて、それで幽鬼さまのはクリスマスに間に合いませんでしたの」
 彼女の言葉にさらに機嫌をよくする。
「幽鬼さまのお好きな色で…よかった…」
 彼女をひとり、この家に置いているのは彼…ほかにだれも訪ねてくることもないのだから寂しいに決まっているはずだ。
「子供でも、ほしくなったか」
 子供がいればその寂しさもまぎれるのだろうが、彼女は子を成すことのできない身体だ。
 それに。
「こうやってあなたもきてくださいますし、あの子がおりますから寂しくはありませんわ…第一、子供がいたらあなたの重荷になります…」
 そうつぶやいて彼女は彼にもたれかかった。
 彼女の言葉に迷いはない…彼は自分のほうに浮かんだ迷いを吹っ切るように猪口を干し、彼女の脇から回した手で乳房をやんわりとつかんだ。
「そうだな、餓鬼や幽鬼がいたらこんなことできんからな」
「もう、あなたったら」
 娘のように照れた彼女は、そっと彼の腕から逃れ座敷に面した戸を開いた。
 部屋の中の微妙な空気を追い出すように、冷たい空気が流れ込んでくる。
 ガラスの向こうには、晴れ渡った空に煌々と月と星が輝いていた。
「ふん、雪見と月見を一緒に楽しめる酒ってのも悪くないな」
「熱いのをもう一本つけましょう」
「ああ、そうしてくれ」
 なにもかもを忘れさせてくれる、穏やかで静かな時間が過ぎていった。

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まいりぃまいろ

Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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