GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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ぴろう・とーく

 薄暗い室内の、そう広くもないベッドの上に半身を起こしたセルバンテスは、窓辺から聞こえてくる歌声に気づいた。
 同じように気づいた彼女がベッドから降り、窓辺から下をのぞきこむ。
「聖歌隊の子供たちだわ」
 セルバンテスはたいして面白くもなさそうに、スーツのポケットから銀貨を取り出すと指ではじいて彼女によこした。
「これで、もっと情熱的なセレナーデでもやれって言って」
「馬鹿ねえ」
 彼女は苦笑し、バスローブを羽織っただけで寒い階下へ降りていった。
 窓辺の歌声はいったんやみ、再びきれいな声で一、二小節歌い上げてから、子供の笑い声が遠ざかっていく。
 入れ替わりに彼女が戻ってきた。
「ああ、聖誕祭だっけ」
 宗教の違うセルバンテスは興味なさげに言う。
「そうね…あ、そうか。あんたは違うんだっけ」
 彼女がようやく納得し、部屋に備え付けの冷蔵庫から冷えたミネラルウォーターとグラスを持ってきた。
「君はいいの?神の誕生を祝福しなくて」
 セルバンテスの問いに彼女は小さく笑っただけで、ベッドに腰掛ける。
「船員たちも今ごろは陸(おか)や船の中でパーティの真っ最中。あたしだってこんな日くらいは休みたいわ」
「いや、だれかとパーティってこと」
「あんたと一緒なのに?」
 彼女の答えにセルバンテスは一瞬あっけにとられ、それから苦笑して頭をかいた。
「いや、まったく、そのとおり」
「それにね」
 ミネラルウォーターに少し口をつけ、彼女は自嘲気味に笑う。
「神様なんて…いないもの」
 それを聞いたセルバンテスから先ほどの笑みが消え、目を鋭く光らせて彼女をベッドに引き倒した。
 その首に手をかける。
 セルバンテスが少し力を入れるだけで、彼女の細い首はあっけなく折れてしまいそうだ。
「その言葉は聞き捨てならないな」
 それでも彼女は動じない。



「もしも…本当に神様がいるのなら、あんたには会えなかったはずだもの…」
 セルバンテスの手が緩む。
「私と出会ったことを…君は後悔しているのかい?」
「うん…ううん、違う…会わなかったらこんな…でも…」
 何度も口ごもる彼女の目に、うっすらと涙が浮かんだ。
「君にしちゃ歯切れが悪いね。正直に言ってごらんよ。内緒話はしないはずだろう?」
 彼女は目を閉じて微笑む。
「あたしね…あたし今、幸せ…あたしの手はいろんな人の死に携わって穢れているんだろうけど、あんたが傍にいてくれるとなにも怖くないの。でも神様はそんなこと許すはずないでしょう?だから神様はいない…」
 セルバンテスは彼女の手を取り、自分の身体に回させた。
「大丈夫、君の手は穢れちゃいない…すべては私の筋書きなんだ。君はなんの罪も感じなくていい…」
 彼女がセルバンテスにしがみついてくる。
「あたしはこの海が好き。ここから離れられない…でもあんたが傍にいないと怖いときがある…」
「心配しなくていい。君が望めばここへくるよ。今日だってそうだろう?」
「うん…だけど…」
 セルバンテスは今まで彼女が知り合ってきた海の男とは違う。
 だが、彼女ひとりのものになるような男ではないし、そうすることは許されない存在だ。
 セルバンテスは彼女を強く抱きしめた。
「私の上司が言っていたんだけどね、温もりを寂しがる女には…強く抱きしめて自分の温もりを消えないようにしてやるんだ、って」
「…馬鹿…」
 彼女はそうつぶやいたけど、セルバンテスを抱き返す力は強かった。
「もしも、どうしても寂しかったら、ここを訪れる男と戯れたっていいよ。でも…本気になっちゃいけないからね」
「あんただって…あんただって、ほかへいったら若くてきれいな女の子と遊んでるんでしょ?」
「でも本気じゃないよ」
 彼女がセルバンテスを切ない目で見つめてくる。
「あたしは…本気になってもいいの?」
「私は君の庇護者だからね。本気になって…あの方のために尽くしてもらわなきゃ困る」
「うん…」
 彼女がその答えに満足し、落ち着いたのを見計らってからセルバンテスは快活な声を上げた。
「じゃあ…私の腕の強さや温もりを、もっと君に覚え込ませておこうかな」
 嬌声を上げる彼女とシーツの海に沈みこんでいった。

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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