GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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じいさまができちゃう クマ・ジイ はじまり

 目の前の孔明はまだ話している。
 幽鬼はその説明のあまりの長さに、あくびをかみ殺した。
「人の身体を意識の入れ物と考えた場合…その入れ物を変えることが可能か…」
 暦の上では秋だが、まだ日差しは夏のそれに似ているなどと考えていたとき、不意に話を振られた。
「というわけで、幽鬼殿、よろしくお願いいたしますぞ」
「あ?」
「…まさか、話を聞いておられなかった、などというわけではありますまいな」
 肯定したら、またあの長い話をもう一度最初から聞かされる羽目になる。
「もちろん聞いてたとも。まかせてくれ」
「けっこう。ではこちらを」
 手渡されたのは50センチほどの高さがある、愛らしいクマのぬいぐるみ。
 一瞬、固まった幽鬼の代わりに動いたのはぬいぐるみのほうだった。
「意識を移したことで、この方は動くことも話すこともできます。しかし動きは鈍く人間と同じように生活はできませんから、実験中は幽鬼殿にお願いするのですからね」
 十常侍の能力にも協力させたという実験…つまりこのぬいぐるみは今、命を持っている。
 だが世話をするというのは…どういうことなのか。
「ていっ!」
 抱き上げたぬいぐるみをしげしげと眺めていたら、突然パンチを食らった。
 そのパンチ力でぬいぐるみの代わりに幽鬼の意識が飛ぶ。
「あまりじろじろと見るでないわ!」
 声は微妙だがそのしゃべり方は…
「じ、じいさま?」
「ひとつ間違えば危険すぎる実験、若い者より儂がと志願したのだ」
「ええええっ!」
 愛らしくつぶらな瞳、もふもふの毛皮、なのに…中身はカワラザキ。
「ではまずは1週間後に、元の身体のデータとこちらの意識のデータを取らせていただきますので。幽鬼殿、そのあいだはこちらが用意した部屋で世話をしてくださいね」
「ま、待て。なぜ本部ではだめなんだ」
「実は…」
 孔明は羽扇で口元を隠し、声を潜める。
「この本部にも敵のスパイが潜りこんでいる可能性があります。このままここで生活しては、いつかこのぬいぐるみがカワラザキ殿とバレてしまうでしょう…動けますからね。ぬいぐるみはさておき、元の身体は隠してあるとはいっても無防備、襲われたらひとたまりもありますまい。そこで」
「逆に組織からも敵からも見えないところで生活せよということか」
「あたりです。この実験がうまくいったらいずれBFも…」
 BFの意識を別の入れ物に移し、どこへでも移動することが可能になれば、肉体はどうとでも作ることができるからBFは不死となる…かつてフランケンシュタインの怪物がそうであったように。
「そうと決まれば、ほれさっさと帰るぞ」
 かくして青年とぬいぐるみの奇妙な生活が始まった。



 人のいなさすぎるところではかえって目についてしまう…ということで、孔明が借りてくれたアパートは、小都市の市街地にあった。
 生活に必要なものはすべて用意されており、幽鬼やカワラザキの私物も適当に運ばれている。
「ふーっ、まずは一服と」
 リビングのテーブルの上によじ登り、でんと座ったクマ・ジイはつぶらな瞳を幽鬼に向けた。
「まー、動けるし話せるといっても、そこはそれぬいぐるみだから表情は変わらん。だからお前は儂の口調でその日の機嫌を察するようにな」
「…しゃべれるんだから、してほしいことは口で言えばいいだろう」
「え?なに?口で?してほしい?」
 若返ったときもそうだったが、カワラザキはときおり羽目を外すことがある。
 幽鬼は顔を赤らめ思わず相手がカワラザキということも忘れて、クマ・ジイを殴った。
「いってえええええ!」
 悲鳴を上げたのは幽鬼のほう。
 気づけば頭に少し触れたか触れないかのうちに、クマ・ジイに腕をつかまれていた。
「ふほほほ、綿のおかげで痛くも痒くもないわ。あと、言い忘れていたが儂の能力はこの身体でも使えるからな」
 おそるべし、BF団の科学力。
 愛らしい表情のままで意地悪い笑い方をする。
「幽鬼、葉巻だ葉巻。こんな状態じゃ一服つけんとやっとれん」
 とはいってもぬいぐるみの手で葉巻を持つのはかなり無理があり、しかたなく両方の手で挟むようにして葉巻を吸い始めた。
「…燃え移っても知らんぞ」
「そんな甘っちょろい作りにはなっとらん」
 幽鬼はそれ以上の反論をあきらめて、孔明から渡された取扱説明書を開いた。
『…食事と風呂は欠かさないでください。汚れたらカワラザキ殿は不機嫌になるでしょうし、食事に関しては元の身体と連動しています。すなわちぬいぐるみが食べた食物は喉にある転送装置によって、カワラザキ殿の体内に取り込まれるのです』
 さらにおそるべし、BF団の科学力!
『とりあえず何着か服を用意しておきましたので、着せてあげてください。今の状態は裸同然です』
(ぬ、ぬいぐるみのくせに生意気な…っ!)
 両手で葉巻を抱えて吸うという、シュールなクマ・ジイの横顔を見ながら思うと同時に、カワラザキが読心の能力を持ってなくてよかったとつくづく思う。
「んー、儂、ちょっと可愛すぎか?ふほほほ」
 そんな独り言を耳にしながら、幽鬼は早く実験が終わってほしいと祈るのだった…まだ始まったばかりなのに。

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ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
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