GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

水曜日の午後

 カワラザキの私邸には、執事とシェフと住み込みのメイドが4人…ローゼンスタック夫人がこの数字で十分だと言ったので…そして夫人がいる。
 カワラザキが留守であっても、ほとんどのことは夫人と執事が決めることができた。
 そしてこの日の午後に、少し青ざめた顔のメイドがひとり、夫人のところへやってきた。
「あの、お話が…」
「聞きましょう」
 住み込みで雇っているメイドの相談にのるのも夫人の仕事のひとつ。
 メイドがためらいながら話したのは、幽鬼のこと。
「…その…こういう言い方はよくないのでしょうけど…なんというか…薄気味が悪いというのか、なんだか空恐ろしいのです」
「恐ろしい?」
「はい…あまり近づきたくない感じです」
 話を聞いた夫人が温和な笑みを浮かべるのを見て、メイドは少し胸を撫で下ろす。
 だがそのあとの言葉は表情からは想像もできないものだった。
「あなたの話はよくわかりましたよ。今から部屋へ戻って荷物をまとめていらっしゃい」
「あ、あの…」
「すぐにあなたの推薦状を書きますから、早々に次の仕事は見つかるでしょう」
「あの、私は決してお仕事を辞めたいとか…」
 なおも言い訳しようとするメイドに、夫人はやはり笑って答えてやった。
「幽鬼さまはいずれ旦那さまの後継となられる方、私たちがそのような気持ちで接していては、幽鬼さまとの信頼も薄れてしまうことになります。あなたのことは残念ですが、仕方のないことでしょう」
 メイドはしばらくうつむいていたが、やがて言われた通り荷物をまとめるため自室へ戻っていった。
 それから夫人は執事の部屋へ赴いた。
「お忙しいところ申し訳ないのですが、あの子の今までの給金と…それからいくばくかの温情をやっていただけますか?」
 執事は一瞬怪訝そうな顔をしたが、夫人から事の次第を聞くと快く机の引き出しからファイルを取り出し、あのメイドの給料を計算し始めた。
「それから明日の夕刊に間に合う程度でけっこうですから、新しいメイド募集の広告もお願いいたします」
 執事はその申し出もふたつ返事で承諾した。



 私邸に戻ってきたカワラザキは執事から話を聞き、夫人を呼び出した。
「勝手な判断でしたでしょうか」
「いや、お前の判断は的確だし、なにより私は幽鬼のことをそこまで思ってくれた気持ちがうれしい」
 そう言われても夫人は表情ひとつ変えない。
「私は幽鬼さまのお世話をしております。私が幽鬼さまのことを思うのは当然でございます」
 毅然としてそう言う夫人にカワラザキは少し頭をかく。
「それで…?お前はどうなのだ。幽鬼のことをどんな子供だと思っている?」
 実際のところ、幽鬼は禁じられてはいるが無意識に相手の心を読んで、余計に人間不信に陥っている部分がある。
 仕事上そういうふうに接しているが、夫人もメイドと同じようなことを考えていたら、幽鬼のためにはならない。
 だが夫人は間を置かずに答えた。
「たぶん幽鬼さまは普通の子供より勘が鋭くていらっしゃるのだと思います。近くにいる相手の感情が伝わりやすく、また自分は嫌われていると思い込んでいらっしゃるが故に、内向的で憂鬱になっておられるのではないかと」
 夫人は幽鬼の能力を知らないし、知られていいものでもない。
「愛情が欠落していたのですから無理もございません。私は親のような愛情を注げるわけではありませんが、できるだけお世話したいと思っております」
 夫人の答えにカワラザキが深くうなずいた。
「それでいい。甘やかしすぎず厳しすぎず接してやってくれ」

 カワラザキの部屋を出た夫人は、その足で幽鬼の部屋へ向かった。
 ドアをノックして声をかけ、返事がないのはいつものことだと室内へ足を踏み入れる。
 部屋の中には飼育箱こそないが、何種類かの幼虫や小動物が我が物顔で壁を這っていた。
 こんな状態では妙齢のメイドが部屋へ足を踏み入れれば、確かに気持ち悪いことだろう。
「また、増えたようでございますね」
 夫人は顔色も変えず、壁を這う芋虫を見て言った。
「…気持ち悪くないのか…」
 幽鬼はベッドの上で膝を抱え、上目づかいに夫人を見る。
「幽鬼さまの…友達ですからね」
 それから幽鬼のほうを見てかすかに笑った。
「いつの日か、幽鬼さまと同じできれいな蝶になって、この部屋を出ていくことでしょう」
 上辺でなく本心の言葉だとわかる幽鬼は、どう返事をしていいのかわからず、やはり戸惑った目で夫人を見る。
「…俺…」
「今週中には新しいメイドを雇う予定でございます。今度は…虫の好きなメイドを雇うのもいいかもしれません。それと…一番大事なことは、私と同じように幽鬼さまを好きになってもらうことですがね」
 伸ばされて頬に当てられた夫人の手…この家に引き取られたときはなにもかもが嫌で仕方なかったのに、今では夫人の手の温かさを、幽鬼は心地よく思うようになっていた。

*Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

Menu

FC2カウンター

プロフィール

まいりぃまいろ

Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

最近の記事

フリーエリア

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。