GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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男と女

 彼女は意識の混濁する彼を抱きしめ、すぐに思い出して本部への直通を取った。
 数分も経たないうちに医療班が彼を奥の寝室へ運んで手当を始め、別の工作隊が彼がこの家へやってきた痕跡を消しにかかる。
 彼の命を案じるしかない彼女の前に、本部にいたころ何度か見かけた男が現れた。
「…樊瑞さま…」
「激動がここへたどりついたと聞いてきた」
 樊瑞は彼女をそのままに寝室へいき、一時間も過ぎたころ医療班を伴って出てきた。
「かなりの深手を負っている。追手がかかったかもしれぬと思い、本部へ戻るのを避けここへきたのだろう…どちらにしても動かせる状態ではないから診てやってくれ。これはBFからのお達しでもある」
 その名を聞いて平伏する彼女の前を樊瑞が通り過ぎていく。
 後に従った医療班の者が袋を彼女に手渡した。
「不要とは思うが、痛みどめだ」
 全員が去ってしまって再び静寂の戻った家の中、彼女は薬の袋を抱いて寝室へ向かった。
 彼は全身に包帯を巻かれ、逞しい胸を激しく上下させている。
 初めて見る姿に彼女は弱々しく布団脇に座り込んでしまったが、すぐに気を奮い立たせ甲斐甲斐しく彼の世話を始めた。
 傷からくる高熱と意識の混濁、それに意味不明の呻きは数日続いた。
 寝ずの看病で彼女がうつらうつらしていた朝、その声は唐突に発せられた。
「おい、酒」
 久しぶりに聞く彼の声に彼女ははっとして目を覚ます。
 生気を取り戻した彼の目が彼女を見ていた。
「はい、すぐに」
 本来ならば傷が悪化するだの身体に障るだのと止めるのだろうが、彼女にとって彼の言葉は絶対であり、彼は彼女の説教じみたことを一度も言わないところを気に入っていた。
 コップに注がれた酒を、枕にこぼれるのもかまわず寝たままであおる彼を見ながら、彼女はもう大丈夫だと胸を撫で下ろしていた。



 持ち前の体力と精神力で、彼の回復は早かった。
 いちばん傷の深かった肩の治りは手間取っているが、目覚めてから翌々日にはもう起き上がって家の中を歩き回っている。
「膝」
 春にしては暖かすぎるような陽気の中、縁側に腰掛けていた彼女のところへ彼がやってきた。
 言われるままに居住まいを正せば、彼はごろんと横になって彼女の膝に頭を乗せる。
「…俺としたことが下手をした…驚かせちまったな」
「いいえ」
 彼の後姿を見つめながら、彼女は静かに微笑んだ。
「こんなことを思うのは不謹慎でしょうけど…私はあなたがここへきてくださって、嬉しゅうございました…」
「当然だ」
 間髪を入れずに彼の声が返ってくる。
「ここは俺の家で、女房が待ってるんだ。ここに戻ってくるのは当たり前じゃねえか」
 思いがけない言葉に彼女は目を見開き…無理に笑おうとした顔が歪んで涙が彼の頬にこぼれた。
「冷てえな」
「…ごめんな…さ…」
「泣き虫め」
 彼の言葉が嬉しくて幸せで…なにか言いたくても嗚咽が漏れるばかりで彼女はうなずくしかできなかった。

 夜明け間近、彼の腕時計が小さな音を立てた。
 BFが彼に戻ってこいと言っている。
「…明けたら、な」
 小さくつぶやいて、彼は裸の胸にすがって眠りについている彼女の身体を改めて抱き寄せた。
 夜明けまでもうひと眠りし、彼女の作る心尽くしの朝食を終えてから彼は家を出た。
「いってくるぞ」
 以前と変わらず、彼女の身体に跡を残すようにきつく抱きしめそう言う。
「いってらっしゃいませ」
 彼の温もりと腕の強さをしっかりと刻みつけて、彼女は彼を送り出した。

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まいりぃまいろ

Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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