GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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俺とおじさん(1)

「私、今日から探偵になるっ!」
 突然、わけのわからないことを言い出した中年のおっさんを、少年の幽鬼は半ばあきれた表情で眺めていた。
 忙しいと言いながら、少しでも時間があればストレス解消…それも金のかかりそうな…に勤しむセルバンテスを、とりあえずはだれも止められなかった。
「ねっ、幽鬼くん、これ、すごくおもしろいよね!」
 手にしている本はホームズの全集やら怪人二十面相やら。
「どっちかっていうと、怪人のほうだろ。そもそも悪の秘密結社にいるんだし」
「いやいや。その結社内で起こる事件を解決するっていいじゃない?そうだなぁ…眩惑探偵セルバンテス、なんてどうだろ」
 そもそもその二つ名は必要なのか。
「なんでも好きにやったら?それより俺の本、返して」
 子供の本を読んで探偵になりたがるあたり、セルバンテスの精神年齢も相当若いようだ。
「じゃあ幽鬼くんの許可も出たってことで。さっ、事件を探しにいこう」
 そう言って幽鬼の手を取ったので、幽鬼はかなりあわてた。
「ちょ…!俺を巻き込むな!」
「なに言ってるの。優秀な探偵には助手がつきものだろ」
「あんた盟友いるだろ。あの人に頼めよ」
「あー、ダメダメ。アルは私と違って知性派じゃないもん」
「あんたのは痴性だろ!」
 だれがうまいこと言えと。
「盟友じゃなかったら樊瑞のおっさんでも孔明のおっさんでも連れてけ。なんで俺なんだ!」
「やっぱり少年のほうが助手としてはいいから。某パズルに出てくる教授とか」
 シルクハットの人のことらしい。
「それに幽鬼くんだって、私の舞台演劇に侵入したいって言ってたじゃーん」
「そりゃ戸田版だ!つか、演劇のつもりで探偵なんてやるな!」
 言い出したら聞かないのは、幽鬼もおつきのアシスタントもよくわかっている。
「で?まず形から入るわけ?虫眼鏡を手にして、パイプくわえたりして?」
 せめてもの皮肉を込めてそう言ってやると、セルバンテスは首をかしげた。
「やはり既成の探偵と同じことやっててもしょうがないからねえ…私は私の能力を使って事件を解決するよ!」
 握り拳で決意するセルバンテスを、幽鬼はひどく冷めた目で見ていた。



「た、大変だーっ!」
 タイミングがいいのか悪いのか、下級エージェントが集まる階層で叫び声が上がった。
「むっ、事件の匂いがする。いくよ、幽鬼くん!」
「犬並みの嗅覚だな…」
 その部屋の前には人だかりができていたが、十傑集セルバンテスが現れたとあってその場の全員が退いた。
「こ、これはセルバンテスさま」
「いったい何事だね」
「交代の時間になったので、私が次の宿直であるジョン(仮名)を呼びにきたところ、やつはベッドの上で死んでいたのです」
「なにっ、殺人事件だね!」
 興奮するセルバンテスに幽鬼がすかさずティッシュを差し出す。
「鼻血をふけ。殺人で興奮するな」
 ティッシュを鼻に詰めて、少し冷静さを取り戻したセルバンテスは、ドアのノブを回した。
 下級エージェントにあてがわれている部屋は粗末なもので、金属の壁には壁紙すら貼っていない。
「君が彼を呼びにくるまで、このドアは?」
「鍵がかかっていました。この部屋は宿直用の部屋ですから勝手に出ていかないように、鍵をかけて仮眠をとるのです。鍵はひとつしかなく宿直の当番が交代で持ちます」
「じゃあ鍵を持ってる君が犯人だ」
 いきなり犯人と名指されて第一発見者のエージェントはあわてる。
「いえいえいえ!私はずっと監視用モニター室に…ほかの者に聞いてもらえばわかりますから!」
「でも第一発見者が怪しいのはお決まりだし」
「そんな安直な!」
 一足先に部屋に入っていた幽鬼のほうが、よほど落ち着いていた。
「窓にも鍵かかってる…ベッドの上で寝てるところを刺殺されたみたいだ…」
「おお、さすが私の助手。そうするとつまりこれは…密室殺人なんだね!」
 幽鬼は少しだけ意地悪な目でセルバンテスを見上げた。
 セルバンテスがどういう推理でこの密室を解明するのか、できるわけはないだろうがとほくそえんでいるのだ。
「しかし、この眩惑探偵セルバンテスにかかれば密室などあってないようなもの」
「じゃあ犯人はどこから入って…まあ、ドアから入ったとしても、また鍵をかけてどうやって出ていったんだ?」
 幽鬼が詰め寄るとセルバンテスは微笑みながら壁に向かった。
「この壁は金属でできている。この壁に手を当てて…」
 セルバンテスが手をかざすと、発せられる熱線で壁が溶け始めた。
「自分が出入りできるくらいの穴をあけ、殺人を犯した後はこの溶けた壁を撫でるようにして塗り上げてだね」
 幽鬼とエージェントは目の前で、溶けた壁が粘土細工のように元に戻っていくのを、口を開けてながめていた。
「こうやって密室にしたんだよ。はっはっは、事件は解決だね」
 幽鬼はエージェントに向き直るとセルバンテスを指さした。
「こいつ、犯人」
「いや、違うでしょ幽鬼くん!」
「そんな芸当ができるのはあんたしかいないだろうがっ!」
 芸当だったのか。
「君!すぐに下級エージェントの中で私と同じ能力を持つものを探してきなさい!」
 かくして犯人と思しきエージェントはすぐに見つかり…。
「私がやりました」
 あっさりと自白したので、冗談のように解決してしまった。
「さあ、次の事件が私を呼んでいるよ、幽鬼くん!」
「ひとりで呼ばれろ。俺はもう付き合わねー」
 しかし今後もずっと付き合っていくことになるのだった。

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
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