GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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メイドさんが見てる(その2)

 次に幽鬼が現れたのは、山奥のあまり立派とは言いがたい庵の前だった。
「次はここか…」
 そうつぶやいてから、手にしたカバンから伸びる黒い尻尾が、自分の手首に巻きついている感触の不快さに顔をしかめる。
「…アキレスさま、逃げませんから離してくださいよ」
 幽鬼の手首に絡んでいた尻尾がカバンに消えた。
「…なにか…道場みたいな感じのする場所だな」
 幽鬼は意を決し、勢いよく庵の扉を開いた。
「たのもーう!近未来家政婦協会からやってきた!」
「…こちらです…」
 消え入りそうな声が庵の奥から聞こえてくる。
 声の方向に進んだ幽鬼は、声の主を見て思わず絶句した。
「あああ…メイドさぁん…な、なにか食べ物を…もう3日も食べていないのです…」
 痩せ細った白い道士服の孔明が、半ば瞳孔の開いた目で幽鬼に手を伸ばしているのだった。
「あ…うん、わかった…」
 とりあえず台所へ向かい、アキレスのカバンから適当な食材を取り出して調理にかかった。
 3日も食べてないのだから粥から始めてみようと思ったのだが、背後から襲ってくる孔明の食に対する欲望に怯え、宴会料理並みの量をこしらえてしまった。
「ほら、できたぞ」
「あああ…ひ、久々の…」
 そう言うなり孔明の目がカッと開き、箸を引っ掴むとものすごい勢いで料理を食べ始めた。
「お、おい、急激に食べると身体に負担が…」
 そんな忠告、聞いちゃいない。
 数十分の後には、幽鬼はもう空になった食器や鍋を洗っていた。
「いやいや、どなたが派遣してくださったのかわかりませんが、あなたのおかげでこの孔明、命拾いをいたしましたぞ」
「そりゃよかったな、と」
 たぶん派遣したのはBFということになるのだろう。



 それから幽鬼は埃まみれの部屋の掃除に取りかかったが、おかしなものを見つけた。
「おい、ご主人さま」
 どんだけ態度のでかいメイドなのか。
「なんですか?」
「さっき3日も食ってないと言っていたが…それまではどうしていたんだ?」
「ああ、それは妻が作って…」
(嫁がいたという事実のほうが不思議だが…)
 そこで幽鬼は先ほど見つけたものを孔明に見せた。
「なんですか、これ?」
「たぶん…離婚届というやつだと思う」
「ええっ!」
 離婚届を手にした瞬間、幽鬼には孔明の妻の残存していた思念が伝わっていた。
「おーほほほ。私の発明品や書物が売れたから世界を周遊にまいりますわ!でも孔明さまに言えば反対されちゃうから、ここは別れるのが得策よね!」
 まじまじと眺めた孔明の手から、離婚届の用紙がはらはらと落ちた。
「そ、そんな…」
 孔明はいきなり幽鬼に抱きついた。
「きゃああ!」
 だからなぜそこで悲鳴を上げる。
「私のっ!私の食事はどうなるのですかっ!」
「嫁と飯とどっちが大事なんだっ!」
「飯に決まってるでしょうっ!」
「間髪入れずに答えるなっ!」
 なんとか孔明を引きはがし、乱れたメイド服を調えてから幽鬼はカバンを手にした。
「契約の時間が過ぎたから俺は出ていくが、明日くらいにあんたを迎えにくる人間がいる。そいつについていけば飯の心配はいらなくなるぞ」
「ほ、本当ですか。いきますいきます、喜んで」
 わくわくする孔明をその場に残し、幽鬼は庵を出た。
「…それにしても、策士が飯につられてBF団に入ったとは知らなかった…」
 たぶんみんな初耳だ。
「彼はねえ、食事さえ充実してればすごい人間なんだよ」
 カバンが開いてまたBFが顔を出す。
「しかし奥さんが戻ってきてびっくりしませんかね」
「大丈夫。彼女はお金と発明さえあれば夫いなくても平気」
 そういうものなのかと幽鬼がため息をついたとき、BFの顔がにやりと笑った。
「さー、次いこうか」

 幽鬼の時間旅行は終わらない。(空間も歪めてるぞ)

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
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