GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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RIPPLE(幼蝶♀ver)

 カワラザキが単独で行動していて襲撃されたという話は、樊瑞の耳にもすぐ入ってきた。
 とはいうものの、その相手が強盗目的の一般人であり、老人と見くびって刃物で襲い掛かってきただけとなれば、カワラザキの敵ではない。
 難なくねじ伏せ、あわてて駆け寄ってきた部下のエージェントに処断を任せた。
「カワラザキさま!」
「あまり騒ぐな。たいした怪我ではない」
 強盗の刃物がかすめたらしく、左腕が血に染まっている。
 シャツの袖を捲り上げると深そうにも見えた。
「本部へ戻りましょう」
 戻るなり処置を施されたが、何針か縫う羽目になってしまった。
「激動の具合はどうなのだ」
 手術室の前に立つ樊瑞のところへ、残月がやってきた。
「ああ、じいさまのことだからな、なにも心配はいらん。数日で完治するだろう」
「そうか。しかしその男も愚かなことをしたものだ」
「うむ、老人と侮ったようだが…」
「だれもBF団十傑が一人歩きしているなど思わぬだろうよ」
 残月は手術室の前から立ち去ろうとして、あることに気づき通路の角をいきなり曲がった。
 しゃくりあげる幽鬼が角を曲がったところにうずくまっている。
 その幽鬼に視線を合わせるようにして残月がしゃがみこむ。
 幽鬼は残月に気づくと急いで逃げ出そうとした。
「待ちなさい」
 残月がその手を取った。

 

 思ったより強い力で引き戻され、幽鬼はその場にもう一度座り込む。
「激動が心配で見にきたのではないのかな?」
 幽鬼は目から零れ落ちる涙を拭い、しゃくりながら口を開いた。
「だ、だって、じいさまは…幽鬼に強い子になれっていつも言うんだ。泣いてたら…じいさま、きっと…」
「君のその涙は、強いとか弱いとかいうものとは関係がない」
 意味がわからず、幽鬼は情けない顔で残月を見つめる。
「君の涙が私の心に波紋を広げて、君を放ってはおけないと私の心が言っている。そんな私を君は弱いと思うかな?」
 残月の強さは子供の幽鬼も十分知っている。
 幽鬼が首を振ると残月は微笑んで頭をなでた。
「つまり、大事な相手を思いやって流す涙は、決して弱い者の涙ではないということだ」
「じいさま…がっかりしないか?」
 幽鬼は心配そうに尋ねる。
「なぜがっかりしたりする。それより…激動のほうが心配しているのではないかな?君に怒られると思って」
「じいさま、が?」
「ああ」
 残月は立ち上がり幽鬼の手を取った。
「さあ、激動に顔を見せて安心させてあげたまえ」
 幽鬼はおずおずと残月と手をつなぎ、手術室へ向かった。
 ドアを開けるとすでに縫合も終わっていたようで、腕を吊ったカワラザキはベッドに移っていた。
「じいさまっ!」
 幽鬼はまっすぐにカワラザキに走り寄り、首に抱きついた。
「じいさまのばかっ!幽鬼、いっぱい心配したんだぞ!じいさまは強いんだから怪我なんかするなっ!」
「ああ、すまんすまん。ちょっと油断しただけじゃよ」
「じいさま…じいさまっ!」
 カワラザキの胸に顔を埋めて泣きじゃくる幽鬼をなだめながら、カワラザキは残月のほうを見た。
 残月はかすかに笑って一礼すると、そのまま静かに立ち去った。
 こつこつと足音をさせながら小さくつぶやく。
「いや、私も十分弱いのだろうな…あの子の涙に負けてしまうのだから…」
 そうして自嘲めいた笑みを浮かべ、夜の通路を足早に歩いていった。

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まいりぃまいろ

Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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