GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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痴話げんか

 BF団本部にあるカワラザキの私室には、私邸とはまた違った世話係のエージェントがいて、カワラザキの身の回りの世話などを行っている。
 そのキッチンに、今朝は幽鬼が立っていた。
「幽鬼さま、そのようなことは私がやりますのに…」
「いい。今朝は俺がじいさまのメシを作る」
 私邸では洋風スタイルの朝食だが、本部では和食のメニューが多い。
 幽鬼は味噌汁の味見をしてから火を止め、まだ眠っているカワラザキを起こしに向かった。
 カワラザキは昨夜ずいぶん飲んだらしく、酒臭い息をいびきに載せて吐いている。
「じいさま、朝だぞ。そろそろ…」
「ふあ?」
 軽く揺さぶるとカワラザキが目を開けた。
「メシもできてるぞ」
 カワラザキは半身を起こし、寝ぼけ眼で幽鬼を見る。
「お…」
「お?」
「お前ーッ!」
 だれと見間違えたのか、そう叫ぶなり幽鬼を力いっぱい抱きしめた。
 グリズリーの背骨をもへし折るカワラザキが抱きしめたのだから、幽鬼の肋骨も悲鳴を上げる。
「ぎゃあああ!」
「む?幽鬼か…」
 ようやく相手が幽鬼だと気づき手を離した。
「め、メシだ…ぞ」
「んむ、今いく」
 ダメージから回復した幽鬼が自分とカワラザキの味噌汁を盛り付けたところへ、まだ眠そうなカワラザキが席についた。
「昨夜はずいぶん飲んだようだな」
 炊き立ての飯をひと口食べて、幽鬼は少しきつい目でカワラザキを見た。
「あー、そうかもしれんな」
「だれと飲んでたんだ」
「樊瑞と十常寺と…ああ、孔明もおったな」
 箸も持たずにカワラザキは椀を取り、味噌汁をすする。
「シャツから香水の匂いもしていたな」
「ふむ…どこかで移ったか」
 頭がぼうっとしているのか、カワラザキはのらりくらりとした言葉しか出さない。
「もういい!」
 幽鬼はいきなりテーブルに箸を叩きつけると、そのまま立ち上がって出ていってしまった。
 給仕をしていたエージェントが目を丸くしてつぶやく。
「まるで…嫁ですね」
「じゃな。まあいい、味噌汁おかわり」
 カワラザキが平然と椀を差し出した。



 その日の午後には、幽鬼はもうパリのカフェで新聞を読んでいた。
 フランス語の大衆紙の中に探しているのは、貸アパートの記事。
「相席、よろしいかな?」
 聞きなれた声に新聞から顔を上げれば、見覚えのあるクフィーヤの男が座っていた。
「なぜ、いる?」
「この近くにウチの支社があるんだ。で、幽鬼くんはなにをしているんだい」
「パリでアパートを借りようかと思って」
「どうして?」
「本部から出たときに、帰る家があったほうがいいからな」
「じいさまの家があるでしょ」
 幽鬼はそれには答えず、何事もなかったように新聞をたたんでコーヒーを飲んだ。
「あ、もしかして…じいさまとのケンカが原因?いやー、私の部下には耳聡いのがいてさ」
 カップが一瞬浮き上がるほどに強く、幽鬼がテーブルを叩いたのでセルバンテスは驚いた。
「それ以上その口を開いたら…蟲に食らわせるぞ」
「まーまーまー、そう怒らないで。なんだったら私とルームシェアってのも…」
 ニヤリと笑ったセルバンテスの肩を叩くものがあった。
「さてセルバンテス、その場所を変わってくれんかな」
 振り向けばカワラザキが立っている。
 セルバンテスはその申し出を無視しようとしたが、あの握力で肩をつかまれ、悲鳴を上げて退散した。
 セルバンテスと入れ替わって幽鬼の前にカワラザキが座ったが、幽鬼はそっぽを向いてまた新聞を開いた。
「やれやれ、まだ拗ねておるのか」
「拗ねてなんかいない」
「あの移り香にしても、別に女とどうこういうわけではないんじゃ」
「そんなこと、どうでもいい」
「よくはないじゃろ。お前はそれで怒っておるんじゃろうが」
「怒ってなんかいない!」
 思わず新聞を外してカワラザキを見たが、カワラザキはいたずらっぽい笑みを浮かべているだけだ。
「いいかげん帰ってこんか」
「う…」
「戻ってきたら、孔明が休暇をくれたでな、温泉にでもいかんか」
 幽鬼はしばらく黙っていたが、新聞をたたみ、チップと代金をカップの下に置いた。
「さて、帰るぞ」
 立ち上がったカワラザキについていきながら、幽鬼はむすっとした表情のままで言った。
「べ、別にじいさまのところに帰りたいわけじゃないからな」
「わかっとるわかっとる」
「温泉につられたわけでもないぞ」
「わかっとる」
 なにを言っても笑っているカワラザキと並んで歩き、幽鬼はもう必要のなくなった新聞をゴミ箱に放り込んだ。

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
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