GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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策士に毒を

 カワラザキに引き取られ、ようやく人間らしい生活を送れるようになった幽鬼だったが、その能力ゆえに心は閉ざしたままで言葉を発することもしていなかった。
「おかえりなさいませ、カワラザキさま」
 そんなある日のこと、カワラザキが私邸のほうへ帰宅してみるとメイドがうれしそうな顔で出迎えた。
「なにか変わったことでもあったかな?」
「ええ」
 メイドは1枚の紙を持って自分の後ろに隠れている幽鬼を、そっと前に押しやった。
「幽鬼さまが詩をお書きになられたのです」
「ほう!」
 それを聞き、カワラザキの表情も明るくなる。
「えらいぞ幽鬼。ようやくお前も感情を出すということができるようになったんじゃな」
 幽鬼は恥ずかしそうに紙で顔を覆ったまま黙っていた。
「どれ、ワシに見せてくれるかな」
 幽鬼は顔を真っ赤にし、紙も後ろに隠してしまった。
「ははは、ワシには恥ずかしくて見せられんか」
 コクコクとうなずく。
「では、明日ワシと一緒に策士に見せにいくか。あやつなら詩のことなどよくわかっておって、きっと評価してくれるじゃろう」
「う…ん」
 照れながらもそううなずいた幽鬼に、メイドとカワラザキは再び目を丸くした。
「おお、おお、やっとしゃべってくれる気になったのか」
「あ…」
「いいんじゃよ、ゆっくりで。お前は生まれ変わったようなものじゃからな」



 そして翌日、幽鬼はカワラザキにつれられて孔明のところへやってきた。
「で、私にその詩作を見て欲しいと」
「ワシにはよくわからんのでな。こういうことはおぬしのほうが得意じゃろ」
 満面の笑みで微笑むカワラザキを見て、孔明は親バカの香りを感じ取る。
「なるほど」
 孔明は幽鬼のほうを見た。
「人に物を頼むときはお願いをするものです。策士…ああ、この言葉は少し難しいですかね。では孔明さん、お願いとでも言ってみなさい」
 幽鬼は少し戸惑っていたが、やがて意を決して口を開いた。
「こ…うめ…」
「そうそう」
「大夫」
「なんでそこでお笑い芸人の名前になるのですかーっ!」
 怒鳴る孔明に幽鬼は指を一本出して、もう一度とお願いする。
「こ…うめ…い」
「そうです!」
「…党」
「そういうデリケートな話題を出してはいけませんっ!」
 こめかみに青筋を立てた孔明とは逆に、カワラザキは幽鬼の頭をなでてほめてやっていた。
「そうだぞ幽鬼。人の心を読むのではなく、言葉で会話をして分かり合うのが大切なんじゃ」
「人の話を聞くのも大切だと教えなさいっ!」
 これ以上幽鬼にしゃベらせるのは不毛だと感じ、孔明は深呼吸をして自分を落ち着かせた。
「とにかく、その作品を拝見しましょうか」
 所詮子供の書いたものと幽鬼の差し出した紙を見て、孔明は言葉を失いカワラザキにも見せた。
「あの…この子が書いたのですよね?」
「そうじゃ」
「死とか毒とか暗黒とか…奇妙な言葉ばっかりが出てくるのですが」
「いや、そこはそれ子供の書いたものじゃから」
「いや、おかしいでしょ、こんなデスメタルな内容…」

 どういうわけかそんな昔のことを思い出したとき、孔明の部屋をノックするものがあった。
「おや幽鬼殿」
「今夜は外出するのでな、とりあえず策士に伝えにきた」
「ああ…コンサートですか」
「…ライブといえ」
 あれから幽鬼はいくつかの詩を書き、エージェントを引き連れてデスメタルバンドを組んでいた。
(あーあ、なまっちろい腕にタトゥー入れて…どっちかっていうとマイク持ったら、スーパーかどこかで「今日のタイムサービスはアサリ詰め放題ー!」とか叫んでるほうが似合ってんですけどねえ)
 孔明の冷ややかな笑いを見て、幽鬼は瞬時になにかくだらないことを考えているのだと感じ取る。
「今日は策士のために歌うとしよう」
 幽鬼の書く詩の内容は呪いにも似て…。
「あーっ、ちょ…っ、幽鬼殿、それはけっこうですから!」
 背後でなにやらわめく孔明を残し、幽鬼はニヤリと笑いながら部屋を出ていった。

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
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