GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

幽鬼の一日

「失礼します」
 荷物といってもよいほどに膨れ上がったファイルを持ったエージェントが、セルバンテスの部屋へ入ってきた。
「ご苦労さん」
 そのファイルを一瞥したセルバンテスは満足げにうなずき、豪華な箱に入った葉巻を見せた。
「君は確か愛煙家だったね。それも葉巻派だ」
「はい」
 そう返事はしたもののエージェントは物ほしそうな顔ひとつしない。
「君の労をねぎらうためにわざわざキューバ産の最高級品を取り寄せたんだよ…さあ、報告してくれたまえ」
 自身は水煙管を愛用するセルバンテスは、箱の蓋を開けたままで報告を促した。
「ご命令どおり、幽鬼さまの一日…と申しましても昨日のことですが…を調査してまいりました」
「うむ」
 エージェントはセルバンテスに断りを入れ、大荷物のひとつをテーブルに乗せた。
「幽鬼さまは朝はごゆっくりのほうです。昨日の朝のご起床は10時でした」
「そうだね、幽鬼くんは朝弱いみたいだからね」
「カワラザキさまがいらっしゃる場合にはカワラザキさまが起こされ、朝食をご一緒されるのですが」
「今はじいさまが留守だから、と」
 口の端に笑みを湛えてセルバンテスはうなずく。
「はい、こちらが朝の写真です」
 エージェントがファイルから外した写真には、熟睡している幽鬼が写っていた。
「おお!よくぞ手に入れてきた」
 セルバンテスは写真を受け取り、写真を凝視したままでエージェントに与える葉巻を1本から2本に増やそうとした。
 その動きが不意に止まる。
「む…この…幽鬼くんの唇からこぼれているのは…」
「唾液です。俗にいうヨダレです。無防備な幽鬼さまの証拠です」
 セルバンテスの言葉を遮るようにして、エージェントがまくし立てる。
「君、これは…」
「採取してまいりました」
 そう言ってエージェントは荷物の中から、わずかな液体の入った小さな容器を取り出してセルバンテスに渡した。
 セルバンテスはそれを大事そうに両手で持ち、エージェントのほうを見た。
「ね、ねえ、これ…」
「それをどうなさるかは存じませんが、私が退出してからになさってくださいっ!」
 一瞬の沈黙があり、エージェントは再びファイルをめくった。
「…それから着替えをされ、顔を洗って朝食がてら温室のほうへ向かわれます」
「幽鬼くんはベジタリアンだったっけ?」
「いえ、チキンや魚などは召し上がりますが、朝は果物のほうがよいとおっしゃって」
 またその果物は、本部の食卓にも上っていることは全員が知っている。
「幽鬼さまは植物とも意思を通わせられますから、甘く美味しい果物が収穫できます」
 そうして果樹の1本に頬を寄せて、果樹の声を聞いているような幽鬼の写真を出してきた。
「ああー、私も樹になりたい」
「ついでにこちらも持ってまいりました」



 取り出したビニールの袋には樹皮が密封されている。
「おお、これが幽鬼くんが頬擦りしていた樹皮だね!君はなんて気が利くんだ」
 たぶんだれが樹皮を剥いだのかと問われ、幽鬼から叱責される覚悟はできていたが、エージェントにとってはセルバンテスの機嫌を損ねるほうが怖かった。
「それから、昨日は任務もなかったようで、一日執務室で書類の整理をなさっていました」
「あー、だったらデートに誘えばよかったなぁ」
 セクハラ紛いの台詞に耐えながら、エージェントはファイルをめくる。
「お夕食は軽くスープと魚のソテーで。それから入浴されてすぐ就寝されました」
「にゅ、入浴…」
 セルバンテスがごくりと喉を鳴らした。
「き、君…」
「さすがにその写真はございませんっ!」
「バスタブは?」
「いくらなんでも入浴されたお湯を持てというのは、無理ですっ!」
「ちっ」
 セルバンテスは小さく舌打ちして、エージェントに与える葉巻をやはり減らそうとした。
「あ、着替えた下着とか…」
「それは洗濯係の仕事ですし、枚数が減っていれば不審に思われますっ!」
 その答えにセルバンテスは葉巻のグレードまで下げようとする。
「しかし…」
 エージェントはうんざりとしたような声で、同じように密封された袋を取り出した。
「浴室に落ちていたものを採取してまいりました」
 その袋の中には、明らかにそれとわかる2、3本のモノが入っていた。
「き、君ッ!」
 あまりの興奮にセルバンテスの声が裏返る。
「ええい、この箱ごと持っていきたまえ。遠慮はいらないよ。君はそれだけ価値ある仕事をしたのだからね」
 いつの間にか鼻血が出ていることすら気づいていないらしい。
 エージェントはファイルを置き、軽く会釈をして部屋を出た。
 アレさえなければ大変素晴らしい上司なのにと思いつつ、間接的にセクハラされる幽鬼のことも思い出して、大きなため息をついた。

*Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

Menu

FC2カウンター

プロフィール

まいりぃまいろ

Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

最近の記事

フリーエリア

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。