GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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毒電波、送信中

(お妃さまはともかくとして…やっぱり国王陛下の顔を見たかったな)
 並行世界を渡る際、そんなことを考えていたせいだろうか。
 セルバンテスは再びあの王国へと戻ってきてしまっていた。
「あーあ、まいったなあ…」
 しかしあれから少し時間がずれているのか、庭園の内部は荒れているように感じられた。
「せっかくだから宮殿へいって、陛下の顔を拝んでこようかな」
 小さくつぶやいた瞬間、例の声がした。
「あっ、貴様…あのナマズ髭!」
 振り向けばそこに、少しも変わっていない妃が立っている。
「これは妃殿下、ご機嫌うるわ…」
 恭しくお辞儀をしようとしたとき、あの蹴りが飛んできた。
「貴様のせいで、貴様のせいで!陛下にあの者は陛下の客人ですかとお尋ねしたら、肝心の貴様がいないので夢扱いされたわ!」
「そ、それは失礼を…って、許してくださいっ!蹴らないでっ!」
「ええい、黙れ黙れ!あれから我が国はいろいろな事変が起こったのだ。貴様は疫病神か!」
 それは自分のせいではないと考えるが、よもや並行世界を渡れるなどと説明しても納得してくれるとも思えない。
「わ、わかりました。この私が、お力になれないか、やってみましょう」
 セルバンテスの申し出に、妃の顔が情けないものになった。
「陛下の命令のせいで…我が国は頻繁に暴動が起こるようになり、陛下は近隣の諸国に協力を求めようと、姫を政略結婚させようとお考えになる始末…」
「ええっ、あの愛らしい姫をですか!」
 妃は深くうなずき、大きなため息を吐く。
「姫に首ったけの長髪中年の王やら覆面の貴族やら、隻眼の騎士やら白目の富豪やら…そんな輩が我が国へやってこようとしておるのだ」
「…まあ、結婚はさておき、その者たちの威光で国民が落ち着けば問題ないのでは?」
「大ありだ、愚か者!」
 今度は妃のハイヒールで激しく踏みつけられたが、セルバンテスは徐々に蹴られたり踏まれたりが微妙に快感へ変わっていくのに気づいていた。
(い、いやっ、今はそんな感じている場合では…っ)
「貴様ァ!この変態がっ!」
 背中をさらに激しく踏みつけられる。
「ぐはあっ!な、なんでっ!」
「む、すまん。今、なんとなく貴様がよからぬことを考えているような気がしたのだ」
「と、ところで、問題とは…」
 ややあってから妃は声を潜めた。
「それだけの剛の者が集まれば…我が国が乗っ取られてしまってもおかしくなかろう」
「あ、なるほど」
「とにかく、貴様になにかいい案があるというのなら陛下に目通り願うがよい」
 連れだって宮殿へ向かいながらセルバンテスが尋ねる。
「陛下のご命令とはなんだったのですかな?」
「知らん。いきなり国民に、今日より全員が名前を戴宗に変えるように、などと告知されてな…そもそも、戴宗とはなんのことだ」
 セルバンテスはすっとぼけたが、これで国王がだれなのか確信を得た。



「国王陛下にはご機嫌うるわ…」
 目通りかなったセルバンテスは国王を見て言葉を失う…そのどこかで見たようなハート型の髪に。
「よくきた。ワシが国王のアルベルト154世だ」
「は?そ、それはずいぶんと…長続きしている王朝で…」
「先代も先々代もこの名前だ。ちなみにワシが膝に抱いているネコもアルベルトだ」
 王はネコを下ろすと葉巻に火をつけた。
「で、そろそろこの名前も飽きたので、ふと思いついた名前を流行らせようと思ったら…国民が暴動を起こしたのだ」
「そりゃ起こすわ」
「妃と姫という心の安息所がなければワシはとっくに廃位していただろう」
 その言葉に、セルバンテスは自分がここに戻ってきた理由のもうひとつを思い出した。
「そ、そうだ!どうして君が幽鬼くんの夫なんだ!私が幽鬼くん好きなの、知ってるだろー!」
「な、なにをいきなり言い出すのだ!それに幽鬼とはだれだ!」
「お妃さまだよ!」
「なにー!貴様、妃の間男かー!」
 とてもそういう関係には見えないと気づけ。
 とりあえず互いの誤解を解いてから、国王は妃のことを話し始めた。
「あれは財務大臣である侯爵の娘でな、ぜひとも後妻にと勧められて娶ったのだ」
「ほー」
「なんだったら財務大臣にあうといい。金庫室にいるだろう」
 セルバンテスは国王に教えられた金庫室に向かい、信じられない光景を目にした。
 白髪を後ろに撫でつけた侯爵と妃が、背中に大きな荷物を背負っている。
「で、殿下、どちらへ」
「ええい、見られたからにはしかたがない。もはやこの国に未来はないのだ」
 妃の台詞を侯爵が続ける。
「ワシと妃はありったけの財宝を持って国外へ逃亡することにしたのでな…貴様は異国の人間らしいが、知られたからには生かして返すわけにはいかん…」

「おい、暮れなずむ」
 アルベルトが葉巻の煙を吐き出しながら幽鬼を呼び止めた。
「なんだ、衝撃の」
「セルバンテスがなにやら悪夢にうなされている…うわごとで、蹴ってとか踏んでとか抜かしているので、貴様、踏んでやれ」
 言われてセルバンテスの寝室に入ってみれば、確かにうなされている。
「俺が踏むのか?」
「…儂の靴が汚れる」
 幽鬼はセルバンテスの寝顔をのぞき込んで、もう一度尋ねた。
「本当に悪夢なのか?なんだかうれしそうな顔をしているんだが…」
「貴様が踏んでやれば、さらに愉悦の表情を浮かべるだろうな」
 ふたりの感応者は互いの顔を見合わせて…黙ったまま寝室を去った。
 あとは悪夢にうなされるセルバンテスがひとり…。
「うーん、蹴らないでえ…」

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ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
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