GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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天上のセルバンテス

 セルバンテスがノックすると、ドアが開いて扈三娘が顔を出した。
「まあセルバンテス殿」
「やあ」
「ちょうどよかった。お茶にしようと思っていたところですの」
 扈三娘はセルバンテスを招き入れ、こじんまりとした部屋へ案内した。
 英国風のティーポットではなく、中国風の茶器に上等な茶の葉を惜しげもなく入れ十分に蒸らす。
 やがてセルバンテスの手にすっぽりと収まってしまうような茶碗に、濃い目のお茶が注がれた。
 扈三娘はその花のような顔に笑みを湛えてはいるが、ひと言も発する様子はない。
 なぜなら…セルバンテスが彼女を尋ねてきた理由を知っているから。
「どうぞ」
「ありがとう」
 差し出された茶碗を手にし、とうとうセルバンテスが口を開いた。
「…まだ許してやらないの?」
「さて、なんのことでしょう?」
 怒っているというのは重々承知だが、目を吊り上げた表情よりも穏やかに微笑まれているほうが怖いという、アルベルトの気持ちがよくわかった。
「…アルのことだけどさ」
「あら」
 初めて扈三娘が意外そうな顔になった。
「許すだなんて…あの方、私になにかなさったのかしら」
 ここまで話をはぐらかされるとセルバンテスとしてもどう言っていいのか、わからなくなってくる。
「いや、だからさ。あいつは君が怒ってて、こっちへ還れないって…サニーちゃんや樊瑞の部屋に棲みついてる次第で…」
「還っていらっしゃればよろしいのに」
 そう言ってまた微笑んだが、セルバンテスは扈三娘の手が小さく震えていることに気づいていた。
「あの方にお伝えくださいな。還っていらっしゃったらゆっくりお話いたしましょう、と」
 それを伝えて本当に戻ってきたら、アルベルトがどんな目にあうかは想像できる。
「あー…いやいや。まあ、それを伝えても還ってくるかどうかはあいつ次第だしね」



「そもそも」
 扈三娘は真顔になった。
「あの方が嘘をつかれるからいけませんの」
「嘘?」
「私が娘の恋愛を気にかけているだなんて…」
「気にならない?」
「ええ」
 即答してお茶を飲む。
「私も女ですから、あの子の気持ちはここから見ていてもよくわかりますわ。あの方だけがやきもきしていたくせに…私のせいになさって」
「あー」
 セルバンテスはクフィーヤの上から頭をかいた。
「あいつは…ホラ、サニーちゃんのことが気になって仕方ないんだよね。でも不器用だからさ…」
「見てきてくださいなと申しましたのは確かですけど、恋愛の邪魔をしてくださいとは申しておりませんわ」
「あー、うー」
 ずっと沈黙を守ってきたせいか、扈三娘は堰を切ったようにしゃべり始めた。
「それだけじゃありません。ようやくこちらで私のところへ戻ってきてくださったと思いましたのに、あの方は国警のあの方を探してらっしゃって…」
 再びにっこりと笑った。
「私だって、怒りますのよ?」
 その笑顔の裏に空恐ろしいものを感じたセルバンテスは、当分怒りは治まりそうにないとアルベルトにどう伝えるべきか悩んでいた。

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まいりぃまいろ

Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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