GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

地獄からきたメイド(後編)

 若返った勢いでセクハラ紛いのことをするカワラザキを横目に、サニーが切り出した。
「おじいさま、実は孔明さまからの要請で重要書類が…」
「おう、それなら把握している」
 さすがに「おじいさま」と呼ばれてもサニーを怒鳴りつけはしない。
「ただな…ほら、あの若いの…白昼、だっけか?あいつに処理を任せてみたんでな…まあ、重要だ重要だって騒いでるのは孔明だけなんだが」
 カワラザキは小さくため息をついて、幽鬼を見た。
「書類探しの手伝いってだけ聞いたもんだから幽鬼をいかせたんだが…まさかやつめ、こんな格好をさせるとはな…神経痛のあまりのつらさに、若返れば痛みがなくなるかと思い交換条件を出したが…幽鬼、すまんかった」
 こんなふうにカワラザキから頭を下げられれば、幽鬼はもうなにも言えなくなる。
 それだけならまだしも、虚勢まで張ってしまうのだった。
「なあんの、じいさまのためならどんな格好でどんな任務を受けようが厭いはせん」
 そんなふたりのやり取りを、サニーはひどく冷めた目で見つめていた。
(幽鬼さま…だまされてますわッ)

 とにもかくにも次は残月の部屋の探索とわかり、サニーに俄然やる気が出てくる。
「きゃあ~ん、残月さまのお部屋に失礼するなんて…サニー、光栄の極みですわッ!」
 内気なメイドを装うサニーを尻目に、幽鬼が残月の部屋をノックする。
「おい、白昼の、いるか?俺だ」
「その声は暮れなずむ…どうした」
 めったに残月を訪れることのない幽鬼がきたと知り、残月は何事かとドアを開けてその姿に絶句する。
「む…」
 そして気まずそうに視線をそらした。
「気にすることはない、暮れなずむよ。私は個人の趣味には口出しをしない主義だ」
「この格好は俺の趣味などではないッ!」
 入り口でやいのやいのとやっている間に、サニーは素早く室内に移動する。
「ああ~ん、お片付けが終わってしまってますわ。メイドのお仕事がぁ」
 意外に片付いている室内に失望しつつも、洗濯係から上がってきたらしい洗濯物を見つけた。
「あらっ、では、これは私がお片付けさせていただきますわね」
 書類のことなどどこへやら、サニーはいそいそと洗濯物をワードローブやチェストに片付けていく。



 そちらのほうはサニーに任せ、幽鬼は例の書類について残月に尋ねていた。
 残月は書類を1枚出してきたが、それ以外のものになると口ごもる。
「今さら隠しても仕方のないことだ。白昼の、俺でできることならばなんなりと報告しよう。残りの書類はどうした?」
「そこまで言うならば話そう。実は…間違ってシュレッダーにかけてしまった」
「ほう」
「しかし、だ。孔明にはそのこと、すでに話をしてある」
「なに?」
「そこで孔明は、その書類をシュレッダー復元係のところへ持っていくようにと私に命じたのだ」
 幽鬼は怪訝そうな表情になる。
「ならばなぜ、俺たちに探索など命じたのだ」
「そこだ…つまり、孔明はその復元係のところへ自分がいくのがいやなのではないかと思う」
「なるほどな…ではその復元係とやらのところへいって書類を受け取れば、俺たちの探索も終わりというわけか」
「そういうことになると思う」
 そうと決まれば話は早い。
 幽鬼は嬉々として片付けをしているサニーの手を引いた。
「お嬢ちゃん、いくぞ」

 復元係の部屋を教えてもらい、そこへ向かう途中で幽鬼は足を止めてサニーを振り向いた。
「お嬢ちゃん、俺の目はごまかせんぞ…」
「なんのことでしょうか?」
 目を輝かせるサニーに、つい声を荒げる。
「白昼の下着を失敬してきただろう…」
 サニーは不敵な笑みを浮かべ、ポケットの中から洗濯済みの下着を1枚出してきた。
「…返してきなさい」
「ええ~、1枚くらいいいじゃないですかぁ。減るもんじゃなし」
「1枚減っとるだろうがッ!」
「一人暮らしの女の子には、男性の下着っていうのは必需品なんですよぉ」
「一人暮らしでもないだろうッ!」
 口角泡を飛ばして議論したが、サニーはどうあっても返す気はないらしい。
「なら白昼には黙っていてやる。その代わり、復元係のところへはお嬢ちゃんひとりでいってくれ。俺はこのメイド服を返してお役御免だ」
 残月の洗濯物を片づけるのに夢中だったサニーは、まったく話を聞いていなかったため復元係と聞いて不機嫌な表情になった。
「…あの部屋は、いやなんですよね…」
 そうして通路の奥にある一室に目をやる。
 そう思って見てみると、確かになにやら怪しげな雰囲気が漂っているように見える。
「…仕方がない。俺も一緒にいこう」
 そんな場所に女の子ひとりでやれないと、幽鬼は結局同行した。

 サニーがその部屋をそっと開けると、室内には煙が充満している。
「なにを見ても、驚かないでくださいね」
 うなずいた幽鬼が煙の向こうに目を凝らしてみると、そこには…アルベルトが葉巻をくわえながらパズルのように書類をつなぎ合わせていた。
「しょ、衝撃ーッ?」
 サニーはやっぱり冷めた目でアルベルトを見ている。
「なんかごたごたがあって、あの世に戻れないらしくてここにいるんですよねー」
 そのアルベルトの横にもうひとつ怪しげな煙が沸き、人の形を作った。
「アル~、奥さん、まだ怒ってるよ~」
 ふたりに気づいたのはセルバンテスが先だった。
「おやおや、メイドさんが…」
 見つかってしまっては仕方がないとサニーが毅然と指を突きつけた。
「お父さま!即行書類を仕上げないと、強制的にあの世へ送り返しますわよ!」
「…返しても、また追い出されるわい」
 アルベルトは顔も上げずに書類と戦っている。
 問題なのは幽鬼に抱きついたセルバンテスだった。
「幽鬼くーん、おじさんだけのメイドさんになってよ~」
「死者はあの世へ帰れッ!貴様は衝撃と違って帰れるだろうがッ!」
「こんな姿見たら、未練が残っちゃって帰れない~」

 復元した書類を孔明に渡すようアルベルトに頼み、サニーと少しメイド服を乱した幽鬼が、孔明の私室へやってきたのはもう真夜中近くだった。
「私たちがこんなに苦労したのに…」
「…熟睡中とはいいご身分だな」
 ふたりは顔を見合わせてうなずくと、持ってきた大量の爆竹とネズミ花火に点火し、孔明の部屋に放り込んだ。
 思ったよりも大きな爆発音と悲鳴が起こったが、それは気にせずふたりは任務完了の報告書を残して去った。

 こうしてふたりの共同変装任務は無事に終了した。
 ただそれから幽鬼は数日、部屋から出てこなかったという。

*Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

Menu

FC2カウンター

プロフィール

まいりぃまいろ

Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

最近の記事

フリーエリア

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。