GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

恋する乙女は最強最悪

 サニーがそのメールを受け取ったのは、仕事が休みの日の午後だった。
 メールの内容はデートのお誘い…それも憧れの相手からとあって、サニーは舞い上がる。
「きゃー、大変大変。いったいなにを着ていこうかしら。あっ、そうだわ。このあいだ買ったビスチェと…」
 浮かれて服を選び始めたサニーを見つめる目が…縁を切ったとは言いながらも、年頃になった娘が心配で心配で(正確には妻から様子を見てこいと命じられて)下界へやってきたアルベルトだった。
「恋をするのが悪いとは言わんが…相手が気になるな」
「まったくだよね、アル」
 ふと気づくと、いつのまにかセルバンテスまでもがやってきてアルベルトの後ろからサニーを見ている。
「約束の場所は、パディントン駅を降りた先の公園…チャリング・クロス駅からの4時半の電車に乗ればいいわね。あ、だけど時間的にはお夕食を一緒にってなるわね。だとしたらこっちへ戻ってくるのはとても遅い時間になるから…もしかしてお泊りになるかも!」
 想像を膨らませたサニーは突如奇声を上げた。
「やっぱり勝負パンツにするわ!」
 そう言って引き出しの奥にしまいこまれた、フリルのたくさんついた濃い目のピンク色のショーツを出してきた。
「ば、ば、バンテス、我が娘はいったいいつの間にあんなものを…ッ!」
「私に聞かないでくれるかな、アル」

 夕方にあうのだからと帽子はかぶらず、少し大きめのバッグを持ってサニーは家を出た。
 実はこのバッグは二重底になっていて、上のほうには普通にサイフやハンカチなどが入っているが、奥のほうにはこっそりとお泊りセットが隠されていた。
 駅でトークンを購入し、改札を出てプラットフォームで列車を待つ。
「うふふ、実はパディントンはカモフラージュで本当は入ってくる列車に乗っていらっしゃったりして…驚かせようと思ってメールを送ったのだよ、なあんちゃってぇ!」
 ひとりで相好を崩しながらプラットフォームの柱をバシバシ叩いている娘を、アルベルトとセルバンテスが複雑な表情を見つめている。
 ちなみにふたりは幽霊なのでトークンは必要ない。
「…なにをやっとるんだ、アレは…」
「恋する乙女は変わるねえっていうか、私に聞くのはやめてくれたまえ」
 頬を染めてひとりではしゃいでいたものだから、列車の到着も気づかなかった。
「…お嬢さん、乗るんですか、乗らないんですか?」
 声をかけるのも憚られるようだが、おずおずと声をかけた駅員にサニーはようやく我に返った。
「あっはい、乗ります乗ります!」
 あわてて列車に乗り込んだ。


 列車は夕方というのにまだ明るい風景を流しながら進んでいく。
「わあ、いいお天気だからながめもいいわあ。ところでパディントンになにがあるのかしら」
 コンパートメントに乗り込んでいるので独り言だって気にならない。
「あ…もしかして、あの方のお家があったりして!郊外のほうに風光明媚な土地があるのよ。そこにそう大きくはないんだけど白い壁と緑の芝生の広い庭のお家があるの。そして…サニー、君と一緒に住むために君のために建てたのだよ、とか言ってくださっちゃったりしてえ!」
 そんなことをわめきながら、コンパートメントの中をごろごろと転がりまわる。
 アルベルトとセルバンテスはさすがに列車の中にはおらず、サニーのコンパートメントがある列車の屋根に乗っていた。
「ねえアル、今の黄色い悲鳴は…」
「言うな、バンテス」
 心配そうなセルバンテスと対象的に、アルベルトはイライラと葉巻を吹かしていた。

 列車は何事もなくパディントン駅に到着し、サニーは逸る心を抑えながら改札を出た。
「ええと、待ち合わせの公園は、と…」
 バスを乗り継ぎ、約束の公園に到着したが、憧れの相手…残月の姿は見えない。
 代わりに不審な男が現れた。
「あ、ら?残月さまは…?」
 その名を初めて聞き、アルベルトはとたんに憤る。
「うぬうう、やはりあの覆面男が相手だったかッ!」
「ま、まあまあ。なんとなく想像はついてたけど…それよりアレは残月くんではなさそうだよ?サニーちゃんが危険なんじゃ…」
 不審者はサニーを見て不敵な笑みを浮かべた。
「ふっふっふ、まんまと引っかかりおって…偽のメールにこうも簡単に引っかかるとはな」
 そこでようやくサニーも、これがすべて敵の策略であったと気づいた。
「いけない。アル、サニーちゃんを助けないと!」
 アルベルトとセルバンテスが踏み出すより先に、サニーのバッグが不審者を直撃していた。
「私の純情、返せーッ!」
 二重底で、しかも底のほうにはけっこう重いものも入っているために攻撃力は半端ない。
 さらにハイキックが決まった。
 顔面を鼻血まみれにした不審者がゆっくり倒れていく…その身体に無数の針が突き刺さった。
「残月さま?」
 サニーが振り向いた先には、いつもの覆面ではなく髪を撫で付けたサングラスの残月が立っている。
「サニー、無事かな?」
「あぁん、残月さま、こわかったぁ」
 少し鼻にかかった声で残月に抱きつく。
 幸いにして残月は視力が弱いので、先ほどのハイキックがはっきりとは見えていなかった。

 夕闇の中の恋人同士に背を向けながら、アルベルトとセルバンテスは天界への階段を上り始める。
「いやー、心配無用だったねえ」
「…あの変わり身の速さは…妻に似て…ブツブツ…」
 その階段の先では、アルベルトのつぶやきを聞き逃さなかった扈三娘が待ち構えていた。

*Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

Menu

FC2カウンター

プロフィール

まいりぃまいろ

Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

最近の記事

フリーエリア

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。