GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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哀しいくらい

……私の間違いは

 セルバンテスは親の顔を覚えていない。
 父親は砂漠の国の富裕な商人で、母親は父親の何番目かの夫人だった。
 生まれてすぐに屋敷と使用人を与えられ、物質的にはなに不自由のない世界で育った彼が、ひとつだけ求めてやまなかったものは…愛情。
 その財産を目当てに群がってくる人間たちからは得られようもないもの。
 得ようとして得られないもの、己の身の置き所を求めてセルバンテスは軽い気持ちでBF団に入った。
 BFという存在は、何度も何度も対話するうちにその考えに共感でき、畏怖し、敬愛するものではあったが彼の求めているものではなかった。

 この世界がBFの望むものになれば、少しは自分も変わるのだろうかという虚しい気持ちのまま過ごしていた日、少年は突然彼の前に現れた。
 年齢の割に発育が悪く、猫背で世を拗ねたような目つきの少年は、愛らしいという表現からは程遠かったがセルバンテスの心を捉えた。
 愛し、愛されることを望んだ者と、愛されることを知らない者が惹かれあうのは当然のようでもあった。
 少年に、自分の知識を教え、新たな発見に目を丸くする少年を見るのはなにより楽しかった。
 セルバンテスはようやく、求め続けてきたものを少年に与え続けていくという目標を見つけた。

 やがて、少年は成長しセルバンテスの愛情を必要としなくなったころ、今度は少女に出会った。
 少女は彼にとって盟友に当たる男の娘で、セルバンテスはまるで我が娘であるかのようにそれはそれは愛情を注いで少女の成長を見守った。
 そこへ、父に連れられてBF団の一員となった少年が加わり、セルバンテスの心はようやく満たされようとしていた。



 しかし…少年はあっけなくセルバンテスを裏切ったのだ。
 少年は父の遺品とともにセルバンテスの下を去り、少女も彼とは疎遠になっていった。
 また…孤独がセルバンテスを襲った。

「少し、いいか?」
 そんな折、セルバンテスを訪ねてきたのは今は青年となったかつての少年。
 猫背は相変わらずだったが、あの世を拗ねたような表情は少し尊大に見えた。
 もう自分が教えることなどなにもないはずなのに、やってきた理由を彼が尋ねる。
「…あなたは…昔からいろいろなことを教えてくれた人だから」
 青年は少し照れ臭そうにそう言って、あの日のような純粋な瞳ではなかったが、まっすぐに彼を見て話をした。

 どこまでも続く砂の海を目の前に、セルバンテスは目を閉じた。
「これが…私の死後の世界か…」
 孤独とはちきれそうな後悔とを抱えて、この海を彷徨うことになるのだと考える。

……私の間違いは

 BFへの忠誠だけを胸に、虚しいままの日々を送っていればよかったのに。
 なにも得られぬままに生きていけばよかったのに。
 少年に、少女に、青年に出会わなければよかったのに。
 死ぬことなどに怖れはなかったのに…思い出がすべてを未練に変えていく。
「哀しいくらい…君が好きだから…」
 いつまでもここから歩き出せそうにない。
 思わず口を覆ったセルバンテスから嗚咽が漏れた。

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まいりぃまいろ

Author:まいりぃまいろ
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レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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