GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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SAY YES

 それは十年以上も前のこと。
 まだ十傑集など存在せず、アルベルトも樊瑞も若かった。

 アルベルトが任務から戻ってきた。
 その際に、国警との小競り合いがあり、相手方のエキスパートをひとり捕虜として帰ってきたのだという。
「戻ったか、アルベルト」
 出迎えた樊瑞は、腕に包帯を巻いたアルベルトの前に引き出された女性を見て、一瞬言葉を失った。
「こ、扈三娘…?」
 扈三娘と呼ばれた女性は樊瑞に目を見張る。
「あ、兄者…?」
 葉巻を咥えたアルベルトが樊瑞と扈三娘を交互に見やった。
「…知り合いか、樊瑞」
 樊瑞は絞り出すような声で言う。
「私の…妹弟子に当たる」
 アルベルトは少し驚いたようだったが、すぐに興味を失ったようにつぶやいた。
「フン、存外顔が広いな」
 そうして扈三娘の腕の拘束を解いてやった。
「積もる話もあろう」
 そう言って立ち去ってしまった。
 樊瑞は手を貸して扈三娘を立たせると、その顔をまじまじと眺めた。
「真に扈三娘なのだな…なぜ、国警などにおった?」
「一清殿とともに、兄者を探すために山を降りました。一清殿が国際警察機構に身を置かれたので、私もともに身を寄せておりました。よもや兄者とこのような形でおあいできるとは…」
 笑顔を浮かべて扈三娘は樊瑞との再会を喜ぶが、樊瑞は複雑な表情だった。
「むぅ…私もお前とあえたことはうれしい。しかしながら今のお前は敵の捕虜…」
「わかっております」
 扈三娘は意外なほど淡々と語る。
「探していた兄者におあいできたのです。それだけで私はもう…」
 だがふと真顔になると小さく首をかしげた。
「先ほどの…あの方は?」
「ああ、あの男は…」



 アルベルトは自分が一番気に入っている、海沿いの崖で潮風に吹かれながら葉巻をくゆらせていた。
「先ほどはありがとうございました」
 背後からの声に振り向けば扈三娘が立っている。
「なにをしにきた?樊瑞と話があるのではないのか」
「はい。ですがあなたに一言お礼が言いたくて」
「礼だと?」
 扈三娘は花のように微笑んだ。
「兄者から、あなたは相当な使い手と聞きました。私などいくらでも殺せたはず…なのに、あなたが私を助けてくれたことで私は兄者と再会できました。ありがとうございます」
 深々と頭を下げる扈三娘にアルベルトは珍しく戸惑ってしまった。
「き、貴様を捕らえれば国警の情報など得られようと思ったからな。樊瑞の旧知とは知らなかっただけだ」
「残念ですが、私はあまり深く機構に関わっておりませんでしたので…有益な情報を差し上げることはできません」
「フン」
 そこへ数人の下級エージェントが現れた。
「孔明さまがお呼びだ。貴様を連れていく」
 そうして手早く扈三娘を拘束すると、そのまま引っ立てていってしまった。

 孔明の前に引き出され、国警のことを尋ねられるが扈三娘の返事は同じ…私には教えられていないのでわかりかねます、とだけ。
 苛立った孔明が扈三娘を尋問にかけようと羽扇を向けたとき、その羽扇を遮るかのようになにかが飛んできた。
 孔明が屈んで拾い上げれば、それはアルベルトの葉巻。
 孔明は苦々しくアルベルトを見やった。
「アルベルト殿、なんの真似ですかな」
「知れたことだ、孔明。その女は私が捕らえたもの…私が尋問するのが筋というものだろう」
「な…!」
 突然の言葉に孔明は反論しようとしたが、いつの間にか樊瑞までが孔明の後ろを取っている。
「孔明よ、よもやアルベルトの捕虜を横取りしようというつもりではあるまいな」
 実力者ふたりににらまれては孔明とて分が悪い。
 渋々、扈三娘をアルベルトに引き渡した。

「また、あなたに助けられましたね」
「助けたつもりはない」
 扈三娘を自室へ連れてきたアルベルトは不機嫌そうに答える。
「私が摘まなかった花を、ほかの者に手折られるのは許せんだけだ」
 そう言ったあとでなにを口走ったのかと顔を赤くして黙ってしまった。
 扈三娘は優しく微笑みながら思いがけない言葉を口にした。
「ならば…私はあなたになら手折られましょう」
 その意味を知ってアルベルトはますます顔を赤くする。
 照れ隠しのようにぶっきらぼうに言い放った。
「ここでは孔明がうるさくてかなわん。貴様の尋問は…私の故郷にある城で行うことにする…いいな?」
 ちらちらとうかがうアルベルトを見ながら、扈三娘はやはり微笑んで答えた。
 むろん、その答えは…。

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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