GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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ローダンセ :変わらぬ思い(?)

 スズメのさえずる声でサニーは目を覚ました。
 昨日きていた服のまま、見知らぬベッドで…周囲を見回すが質素なベッドが置かれているこの部屋の向こうは、すぐキッチンになっていてお世辞にも綺麗な部屋とは言いがたかった。
 レッドの任務にくっついて日本までやってきたのはいいが、些細なことで衝突してひとり夜の街へ彷徨い出たまでしか覚えていない。
「朝、よねえ…だれの部屋か知らないけど、朝ごはんくらい作っておこうかしら」
 ベッドの横にあった折りたたみのテーブルをどけて、サニーはキッチンのほうへと進んだ。
 シンクのところに歯ブラシが置かれているところを見ると、洗面所なんてないのだろう。
「んー、冷蔵庫には、と」
 小さな冷蔵庫を開けたが、中にはマヨネーズとラー油くらいしか見当たらない。
 サニーがあきらめて冷蔵庫を閉めたとき、部屋が軽く揺れて立て付けの悪い玄関ドアが開いた。
「あれ、起きた?」
 コンビニの袋を持って帰ってきたのは…相変わらず屈託のない笑顔を浮かべた草間大作。
「だ、大作くん?」
「そう、僕だよ。いやあ、それにしても昨夜は意外なところであったねえ」
 突然の再会だった。

 折りたたみのテーブルを開き、大作はいったんキッチンへ湯を沸かしにいった。
「サニー、サンドイッチでよかったかな?」
「あ、うん」
 大作はテーブルの上に缶コーヒーとサンドイッチ、そしてカップ麺を取り出す。
「ここ、大作くんの家?」
「うん、まあ…ほとんど研究室に寝泊りしてるから、家っていうのは要らないんだけどね。ときどき寝に帰ってくるくらい」
「こういう言い方は申し訳ないんだけど…あんまり大きな部屋じゃないわよね」
「うん、だから寝るためだけの部屋だから。生活道具もほとんどないだろ?」
 ヤカンがピーっと鳴って、湯が沸いたことを知らせる。
 ヤカンを持って戻ってきた大作にサニーはおずおずと尋ねた。
「あの…あのね、私、実は昨夜の記憶がないのよね…どこで大作くんとあったのかしら…」
「駅前の居酒屋だよ。すごく酔っ払ってたね…あははは」
「うーやっぱりぃ…私、酔うと記憶がなくなっちゃうのよ」
「まあ、酔っ払って名乗らなかっただけよかったよ。あの店、うちの人たちもよく出入りしているからね」
 カップ麺の蓋を開け、大作はサニーにもサンドイッチを勧める。
「じゃあ大作くんもよく立ち寄ってるの?」
「未成年だからあんまり飲まないけど。メシ食いに寄る程度かなー。そうそう、昨日の支払いは僕が済ませておいたから」
「えっ、やだ。いくらだったの?」
 大作はニコニコと笑う。
「いいよ。サニーにあえたんだから安いもんさ」
 互いの境遇を同情していたとはいえ、幼い日のあれは…初恋だったのかもしれない。
「大作くん、忙しいんでしょ」
「うん…あれ、なんでわかるの?」
「冷蔵庫にマヨネーズとラー油しか入ってなかったわよ」
「あははは、だって食料買っても腐らせちゃうしね。もうずっと研究室にこもりっきりで」
「大変なんだ?」
「うん、ロボの改造に手間がかかってさ」
 サニーはちょっとだけ意地悪く目を細める。
「あら、私にそんな話していいの?」
「いいの。サニーはそういうことをしゃべる子じゃないから」
 ややあってからサニーは笑った。
 なぜか意味もなく涙が浮かんできた。
「大作くん、昔とちっとも変わってない…」
「君もね」
 心なしか大作の目も少し潤んでいるように見える。



 ふと視線を逸らした先にサニーは写真立てを見つけた。
 同い年くらいの無邪気に笑う少女が写っている。
「ねえ、あの子、大作くんの彼女?」
「うん、付き合ってもうすぐ半年、かな」
 大作はゴミを片付けながらサニーの隣に立った。
「サニーも恋人いるんだろ?」
「うん…まあね」
「きっと心配してるよ?昨夜からずっと携帯鳴りっぱなしだった」
 あわてて携帯を確認するとレッドからの着信やメールが100件近くかかっている。
 最初は強気だった内容が、徐々に情けない文句が出てきて、終いには哀願じみたものになっていた。
「私、帰るね」
「そこまで送るよ」
 お互いになぜか昔の話はしなかった。
 昔の話を始めたら、もう戻れるはずはないのに、きっと戻りたくなってしまうだろうから。
 アパートを出て少し歩いたところで大作は通りを指差した。
「あの角を曲がると大通りがあって、横断歩道を渡るとすぐ地下鉄の駅に出るから」
「うん、ありがとう」
「それから」
 そう言って大作は寂しそうに笑った。
「あの角を曲がるまで振り向かないで欲しいんだ。もし君が振り向いたら…僕は君を引き止めてしまいそうだから」
「わかったわ」
 じゃあと手を振ってサニーは大作に背を向けて歩き出す。
 振り向きそうになってしまうし、涙が浮かんでしまいそうだからいつもより少し早足になった。
 息を止めて角を曲がる。
 曲がった瞬間に大作のことはまた懐かしい思い出になり、自分を待っている男の顔が浮かんだ。
 教えられた地下鉄の駅前で、サニーは携帯を取り出した。
「ここならいいかな」
 今、地下鉄の…駅にいます、そうメールを送るのと同時にサニーの前に人影が降り立った。
「きゃ…!」
 レッドだった。
「れ、レッドさま…?」
 怒っているようなレッドの顔にサニーは少し萎縮する。
 そのサニーの肩をつかんで…レッドは胸に顔を埋めてきた。
「ちょ、ちょっとレッドさま、人が見てる…」
「…よかった」
 サニーを確かめるようにそう言ってレッドは顔を上げ、腕を取って歩き出した。
「なんかあったらどうしようかと思った。携帯も出ねえし」
「ふふ、ごめんなさい」
 そう言ってからサニーは悪戯っぽい笑みを浮かべた。
「あのねー、昔の男にあっちゃった」
「えっ、マジ?」
「じょーだんよ、じょーだん。ウソウソ」
 どこにでもいる普通のカップルのように笑いあいながら、サニーは今が一番いいと思った。

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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