GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

策士と魔女と(6)

 サニーは息を切らして例の部屋へやってきた。
 意を決し扉に触れた瞬間、部屋はまるで生き物のようにサニーを飲み込んだ。
「やあ、くると思っていたよ」
 部屋の中央にはBFが浮かんでいる。
 サニーはやや強い口調でBFを見上げ問いかけた。
「あの方を…孔明さまをあのようになさったのは、なぜですか?」
 BFは優しげに微笑む。
「愚問だね…孔明は僕に背こうとした。だからだよ…」
「で、でも!でも私はなにも気づいておりません。BFさまがおっしゃったように孔明さまを…」
「行動じゃない。僕の命に背こうと思った…それだけで十分なんだよ」
 淡々と話すBFが恐ろしくサニーの握った手に汗が浮かぶ。
「ご命令とは…なんだったのでしょうか」
「君を僕に差し出すようにと…その様子では聞いていないようだね」
 突然のことにサニーは驚き戸惑った。
「わ、私を?」
「そう…君と僕の能力で世界を手中に収める。だが…孔明はその世界は気に入らないようだ…」
 孔明が身を挺してまで、BFの意思に反してまで自分を守った理由…ただ自分に殺されるためだけ、とはもはや考えられなかった。
 孔明は自分をなによりも大事に考えてくれたのだ。それが「愛」という形なのかどうかは別としても。
「僕の稲妻は毒のように浸透する…後悔させる時間は十分にあるがね…」
 サニーは震える声で訴えた。
「お、お慈悲…を…あの方にどうか…」
 BFはサニーを冷たく見下ろしていたが薄く唇の端を歪めた。
「いいだろう。君が僕のところへくるというのならね」
 顔を上げたサニーの目の前にBFが手を差し出す。
「さあ…」
 おずおずとゆっくり伸ばされたサニーの手を、横からだれかがつかんだ。



「お戯れが過ぎますな、BF」
 思わず横を向いたサニーの前に、いつの間にか懐かしく見覚えのあるクフィーヤの男が立っていた。
「眩惑か…」
「バンテスのおじさま…」
 セルバンテスはサニーに笑いかけ、BFのほうへ向き直った。
「君まで、この僕に逆らうというのかな」
「BF、もうよろしいでしょう…私もあなたと同じ意識体ですからお考えはよくわかっております。このサニー嬢は幼い頃より存じております、私の娘も同様…どうかもうこれ以上の苦しみをお与えくださいますな」
 BFはしばらくセルバンテスを見つめていたが、やがて快活な笑い声を上げた。
「とんだ茶番だね、眩惑…孔明の心を試しただけだったが、やはりあの男の感情は理解しがたいよ」
「BFも愛をご理解になればおわかりになられます」
 セルバンテスの静かな声をBFが笑い飛ばす。
「まあいい…あの男がそれ以外のことを考えないのなら、僕としてもかまわない」
 それからサニーのほうを見た。
「孔明に伝えるといい。君のことはもう、よくなったとね…そして僕のために励むように、と。眩惑、また別の世界で語ろう」
 BFの姿は不意に消えた。
「おじさま…!」
 サニーの身体をセルバンテスが抱きとめる。
「サニーちゃん、久しぶりだねえ。フフ、サニーちゃんが困ってるのを見て、黙っていられなかったよ」
「ありがとうございます、おじさま」
「アルベルトもね、君のことを心配していた」
「お父さま、が…?」
 セルバンテスは優しくサニーの頭を撫でた。
「私たちにはすべてわかっているからね…サニーちゃん、アルベルトは孔明に殺されたのではない。自分の意思でそうしたのだよ…だから、復讐など意味がないとそう言っている」
「でも孔明さまは…」
「それがあの男の不器用さだよ。サニーちゃんが大事で、傍におきたくて…でもその感情がなんなのか、気づいていないのさ…サニーちゃんも孔明も、ゆっくりお互いを知っていけばいいと思うよ」
 もしかしたらその気持ちの気づくのはサニーのほうが少し先かもしれない。
「はい…」
「それじゃあおじさんはもういくよ。別の世界でBFのお説教が待ってるからね」
 サニーの傍にいたときと同じように、セルバンテスは悪戯っぽい笑みを残して消えていった。
 ひとりになったサニーを、また部屋が生き物のように吐き出した。
「私は…孔明さまのお傍で…いつか孔明さまに代わり…いいえ、孔明さまの支えに…!」

 1週間後、会議のために集められた十傑は口々に不満を述べる。
「孔明はまだベッドと聞いたが」
「重傷だったそうだが」
 ざわざわとする議場に凛とした声が響いた。
「ただいまより会議を始めます!」
 一同が声のほうを見ると、そこには白いスーツに身を包んだサニーが立っていた。
「衝撃の娘…?」
 胡散臭そうなレッドの言葉をサニーが一喝する。
「私は孔明さまの名代です。なにか文句がおありですか」
 持っているのは羽扇ではなく魔法の杖だが、それを口元に当ててチロリと横目で見る仕種は、どことなく孔明に似ている。
 レッドは肩をすくめて怒鬼を見た。
 カワラザキと幽鬼が目で小さく合図し、残月は満足そうにうなずいて微笑む十常寺を見た。
「それでは異論のないようですので会議を始めます」

 その様子を少し離れたところから車椅子に乗った孔明が見ている。
「…私の仕事がひとつ減ったようですが」
「ひとつ減れば、少しはふたりで過ごす時間も取れるのではないか?」
 車椅子の背から身を屈めてそう言った樊瑞に、孔明は珍しく赤面して抗議した。
「なにをおっしゃっているのです、馬鹿馬鹿しい」
「フフ、策士と魔女と…いい組み合わせではないか」
 孔明は少しすねたように唇を曲げ、生き生きとした議場のサニーを見た。
「あなたにしては…珍しくいい意見ですね」
 そして治ったらまずはサニーにどう接しようかと、サニーを見つめながら考えていた。

*Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

Menu

FC2カウンター

プロフィール

まいりぃまいろ

Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

最近の記事

フリーエリア

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。