GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

やらずの雨(残月)

 現在サニーはアルベルトが使っていた城にいた。
 普段はBF団の本部にいるのだが、父の形見であるこの城を朽ちさせるのは申し訳ないと、ときおり風通しや掃除にくるのだった。
「私の誕生パーティをここで開くのも悪くないわね。お客さま用のお部屋も用意できるし、地下のワインセラーのワインもまだたくさんあるし」
 そんな独り言を言いながら、部屋の点検をし、使わない家具にカバーをかけ直し、自分が今夜寝るための部屋を整えた。
 ノッカーの音に気づきドアを開いた。
「まあ残月さま」
 珍しいことに残月が供もなしに立っていた。
「任務の帰りにこの上空を飛んでいてな、確かサニーが今はこちらにいると思い出して立ち寄ってみたのだ」
 たまたまとはいえ、この城を訪ねてくれたのは願ってもないことだった。
「ひとりで退屈しておりましたの。今、お茶を入れますから応接室のほうへどうぞ」
 アルベルトの思い出話や城の話、他愛ないおしゃべりに興じているうち陽はすっかり落ちていた。
「では私はそろそろ失礼するかな」
「今日はきてくださってありがとうございました」
 残月を送って玄関のドアを開けたとき、銀色の糸が夜の闇に光っていた。

「む、雨か」
 残月にとっては雨などたいしたことではない。
「いやな雨ですわね。今夜は雨の音を聞きながら寝なければならないなんて」
 そう言ったサニーが少し心細そうに見える。
「私とてこのままでは濡れてしまうな。サニーがよければもうしばらく置いてもらえるか」
 サニーが拒むはずはない。再び戻って今度は夕食の支度をした。
「以前カワラザキのおじいさまがおっしゃっていたのですが、こんなふうに夜半から降る雨をやらずの雨と言うそうですわ。どういう意味なのでしょう」
 残月は煙管の煙を吐き出して話し始めた。
「昔は雨具などなかったゆえ、雨が降ったら外出は億劫なものであった。男が仲のよい女の家を訪ね夜半に雨が降り始める。男は帰ることができずに女の家に居座るから女が喜ぶ…というような話だった気がする。男をどこへもやらぬからやらずの雨だそうだ」
「あら」
 にっこりと笑う残月にサニーは小さく口を尖らせた。
「でもこの雨は、私が降らせているのではありませんでしてよ」
「重々承知だ。だが」
 残月はポケットから小さな晴雨計を取り出して見せた。
「この雨はどうやら明日の朝まで続くようだな」
 サニーは笑って肩をすくめた。
「私が残月さまをやりたくないのか、残月さまがお帰りになりたくないのかわかりませんけど、お客さま用のお部屋を用意しますわね」
 ベッドをしつらえにいくサニーを見送って、残月は椅子に身を沈めながら苦笑した。
「後者でかまわぬさ。だが、この雨を衝撃がやませねばよいのだがな」

*Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

Menu

FC2カウンター

プロフィール

まいりぃまいろ

Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

最近の記事

フリーエリア

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。