GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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恋の罠、仕掛けましょ

「1-8、ルーク」
 窓の外を眺めながらサニーが言う。
「3-5、ナイト」
 目を閉じ、椅子に深く腰掛けた孔明が羽扇をゆるく動かしながら言った。
 そのふたりの中間の位置では、コ・エンシャクが盤上の駒を動かしている。
 風の音とコ・エンシャクが動かす駒の音…沈黙にも似た時間が1時間ほど経っただろうか。
「チェックメイト。私の勝ちですな」
 孔明がようやく目を開け、にんまりと笑う。
 サニーは小さくため息をつき、唇を尖らせた。
「29戦29敗、ですわね…ここまで負けが込むと口惜しいを通り越して、孔明さまが憎くなりますわ」
「はっはっは、憎まれるのは慣れております」
 孔明とサニーに任務がないとき、ふたりはいつもこうしてチェスを楽しんでいた。
 だが、孔明は決してサニーに容赦なく、サニーはずっと負け続けているのだった。
「サニー殿はちと感情的になられますな。そして我武者羅に進めようとなさる…お父上に似られたのですかな。まあ、そういうところもお可愛らしいのですがな」
 本当は手加減などいくらでもできる。そしてサニーもまた孔明の心を読めば簡単にできるはずだった。
 だが、それは優しさなどではなく、互いのためにならないとわかっているからやらないだけだ。
「ときには策も必要ですぞ」
 ややあってからサニーは一転表情を明るくし、コ・エンシャクに仕切りなおしを命じた。

「孔明さま、まだお時間はありまして?」
「ええ。今日はオフでしてね」
「でしたらもう一度お手合わせを。ただし、私が勝ちましたら条件がありますの」
 意外な申し出に孔明は先を促した。
「私が勝ったら、孔明さまが私の言うことを聞いてくださる…のはいかが?」
 デートといってもこうやってチェスをするか、カフェでお茶を飲む程度…忙しいとわかってはいるが、本当はもっともっと孔明と一緒にいたかった。
 孔明は少し考える素振りを見せ、深くうなずいた。
「よろしい。では私からも条件を…私が勝ったら、サニー殿が私の言うことを聞く、ということで」
「ええ、かまいませんわ」
 了承し、勝負を始めたまではよかったが、孔明のそんな申し出は初めてだった。
 二度と勝負を挑まないと約束させられるか、それともなにかややこしい任務を命じられるのか…いや、もっと極端に別れを切り出されるか…。
 そんなことばかりが気になってしまい、集中力に欠けたせいで勝負はあっけなくついてしまった。
「私の勝ちですな。では約束どおり、私に従っていただきますか」
 サニーは諦めにも似た気持ちで言い切った。
「ええ、なんなりと」
 孔明が立ち上がる。
「コ・エンシャク殿、車を。私とサニー殿が町へ出るのですからな」
 コ・エンシャクは盤上の駒を片付け、そのまま姿を消した。
「町って…孔明さま、任務ですの?」
 怪訝そうなサニーに、孔明は羽扇を動かしながら答える。
「さよう、任務です。私とともに町でウェディングドレスと指輪を…そうそう、ブーケも探さねばなりませんな。サニー殿に一番似合うものを」
 孔明の顔が優しげになる。サニーは小さな声を上げて、ごく自然に曲げられた孔明の腕に自分の腕を絡め、連れ立って部屋をあとにした。
 仕掛けた罠の底に、策士の罠があったと気づいて。

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まいりぃまいろ

Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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