GRで萌えてみる

「ジャイアントロボ」のBF団十傑集で妄想展開中。メインは成長したサニー(17歳設定)のラブストーリーとか10歳くらいの幽鬼のお話。拍手・コメント等いただけたら管理人喜びますw

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中条と戴宗 その1

物には常に光と影があり、人類の繁栄が光だとするならば、北京の影は昔の九龍を思わせるこのスラムであろう。
建物が歪な形に入り組んでおり、陽の光すら差し込むことのないそこには、親を失った、または親に捨てられた子供たちが暮らしている。
彼らは心を荒ませ、大人を信じない人間になっていた。
だから中条がスラムに足を踏み入れたとき、彼らは敵意をむき出しにして中条を迎えた。
「おっさん、何か用か」
「ここは大人のくるところじゃねえぞ」
彼らを政府で保護しようと役所から派遣されてくる大人を、彼らのリーダーはその力でことごとく退けていた。
彼らが手にしているのはナイフ。
そんな武器を必要とする少年は中条の目的ではない。
「君らには用はない。君たちのリーダーに会いたいのだがね」
「兄貴がてめェなんかに会うもんか」
生意気な口を利いた少年をサングラスの奥から軽く睨みつける。
それだけでもただならぬ気配を感じて、少年たちは後ずさった。
「彼はこの奥かな」
少年たちを近づけさせず中条はスラムの奥へと歩を進めた。

スラムの奥の廃墟、その一室に積み上げられたマットレスの上にその少年は座っていた。周囲にはやはり敵意を持った少年たちが護衛のようにリーダーを囲んでいる。
「戴宗君だね」
確認するように中条が尋ねるとリーダーの少年…戴宗は微笑みながら答えた。
「そうだ。あんたは?」
「私は国際警察機構北京支部を任されている中条という者だ」
その答えに満足したように戴宗はうなずいた。
「なるほど。で、その偉い人が俺に何の用だい。まさか力ずくで俺たちを排除しにきたわけじゃねェだろ」
周囲の少年たちに一瞬緊張が走る。だが戴宗は動かない。
「もちろんだよ。私にはそんな権限はないのでね」
中条はポケットからパイプを取り出して火をつけた。
「私がここへきた理由は…戴宗君、君を国際警察機構にスカウトしたい」
戴宗は呆気に取られた。そして大声で笑い出した。
「俺を? ふざけんなよ、おっさん。俺に警察が似合うと思ってんのかい」
「君の能力をこのスラムに埋もれさせるわけにはいかない」
戴宗の表情が変わった。
「…おっさん、俺のこと知ってんのか」
「すでに君のことは調査済みだ。生まれ持ったその能力ゆえ大人たちから忌み嫌われたことも、ね。我々は君のその力を必要としているのだよ」
中条は普通に煙を吐き出す。
戴宗は周囲の少年たちを下がらせた。
「てめェら、向こういってろ。俺はこのおっさんと…話がしてみてェ」
ふたりきりになってから戴宗は改めて尋ねた。
「おっさん、さっきの話…わかりやすく説明してくれよ」
「いいよ」
中条は手近にあった空き箱に腰かけると優しい口調で話し始めた。
「今、世界はBF団という犯罪組織に脅かされている。我々はその犯罪組織に対抗するために設立されたのだが、如何せん人材不足でね…君のような特殊な能力を持つ人間を募っているのだよ」
「犯罪はどこだって起こってるだろ。俺には関係ねェ」
「確かにそうかもしれない。でもBF団が世界を席捲したら、君たちの生活すら危うくなるのだよ。彼らは君たちの命などなんとも思わない…君ひとりがどんなに立ち向かったところで彼らにかなうことはないだろうね」
このスラムに住む少年たちの命が脅かされる…その言葉に戴宗は色めきたった。
「おいおっさん、俺らが狙われる理由なんてねェんだぜ?」
「彼らには理由など必要ない。この世界を動かすためならなんでもやる…そういう組織なのだよ」
戴宗はじっと中条を見つめていた。中条は目を逸らさない。
「…今夜一晩考えてもいいか? 明日もう一回きてくれるとありがてェんだが」
「かまわないよ。いい返事を期待していいのならね」
中条は快く承諾しスラムをあとにした。

BF団のこと、国際警察機構のこと、そして中条のこと…まだ14になったばかりの戴宗の頭の中をいろいろなことがグルグルと巡る。
その考えが決まったのは、翌朝のことだった。

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Author:まいりぃまいろ
ツイッターでフォロワーさんの描かれたウサヒツを見て書きました~。
レッドは絶対荒唐無稽な夢を見る。

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